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【大リーグ】松井 尻に火がついた レ軍がリー獲得、必死の打点。2010年7月11日 紙面から
地区Vへ向け松井の尻に火がついた!? エンゼルスの松井秀喜外野手(36)は9日(日本時間10日)、アスレチックス戦に5番指名打者で先発し、2打数無安打2四球(1敬遠四球)。第3打席の犠飛で6月27日以来10試合ぶり、7月初の打点を挙げた。チームは延長の末6−5で辛勝。連敗を4でストップし、リー獲得に成功して意気上がる首位レンジャーズとのゲーム差は4・5。これ以上、離されないためにも松井の大爆発が待たれる。 何とかしたい、何とかしなければ…。松井の勝利への思いが白球を外野まで運ばせた。2−2の同点で迎えた6回無死満塁の絶好機。「意識していた」という高めの直球をセンターに打ち上げ、一時は勝ち越しとなる犠飛を放った。 「勝ち越したい気持ち? もちろん。そこで点を入れないとという展開でしたから」。6月27日以来、7月になって初の打点。満点回答とはいえないまでも、最低限の仕事は果たした。 是が非でも負けられない理由があった。この日の試合前、ア西地区首位を快走するレンジャーズがマリナーズとのトレードで屈指の左腕リーを獲得するビッグニュースが飛び込んできた。同地区最大の敵となるレ軍の大型補強。松井は「仕方ないでしょう。でも、自分たちとしては勝たなくちゃいけない相手。頑張るしかない」。そう悲壮感を漂わせ、テレビでリー移籍のニュースに目を奪われた。 勝ち越せば追いつかれる嫌な展開だったが、延長10回アイバーの勝ち越し弾で決着をつけ、エンゼルスは連敗を「4」で止めた。薄氷の勝利にも松井は「結果として勝つことがチームとして大事」と力を込めた。犠飛で打点を挙げたが4試合連続、17打席無安打。夏男の調子はなかなか上昇カーブを描かない。それでも松井は語気を強めた。「前半戦もあと2試合しかないけど、いい形で終われればいいと思うし、決して(打撃の状態は)悪くないんで、その可能性もある」。10日のアスレチックス戦は自身メジャー通算1000試合目。節目には必ず勝負強さを発揮してきた男が、メモリアル試合でその存在感を見せつける。
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