民主敗北、過半数割れ 消費税直撃、40議席台 

 参院選の大勢判明を受け、記者会見する菅首相=12日午前0時32分、東京都内のホテル
 参院選の大勢判明を受け、記者会見する菅首相=12日午前0時32分、東京都内のホテル

 昨夏の政権交代後初の本格的な国政選挙となった第22回参院選は11日投開票され、改選54議席以上を目標にした民主党は40議席台にとどまる敗北を喫し、非改選を含めた与党議席は参院過半数(122議席)を割り込んだ。自民党は改選38議席を大幅に増やして50台に乗せ、改選第1党となった。菅直人首相が打ち出した消費税率引き上げ論や政権10カ月の実績に厳しい審判が下された。民主は比例代表でも10台半ばにとどまるとみられる。みんなの党は改選議席ゼロから躍進、2けたに乗せる可能性もある。公明、共産、社民各党は振るわず改選議席確保は微妙な情勢となっている。

 首相は選挙結果にかかわらず続投する意向を民主党幹部に伝えたが、野党が参院の主導権を握る「ねじれ国会」になれば、厳しい政権運営は避けられない。与党内で首相批判が高まることも予想される。

 勝敗の鍵を握る1人区で自民は秋田、群馬、石川、島根、山口、佐賀、鹿児島を制するなど民主を圧倒。民主は岩手、山梨、三重、滋賀、岡山などで当選を確実にしたが、多くの選挙区で劣勢を強いられた。

 計12の2人区は両党が議席を分け合い、民主の独占区はなかった。

(2010年7月12日)

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