チラシの裏SS投稿掲示板




感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

[19101] 【ネタ】だぶる!(仮面ライダーW×けいおん!クロス)
Name: masa◆d79afa30 ID:6c7b970e
Date: 2010/05/25 19:38

注意!

このssは【小説家になろう!】にも投稿されています。

このssは仮面ライダーWとけいおん!のクロスオーバーです。

作者のssの傾向として著しいキャラ崩壊、厨二病、文章力の欠如が存在します。

それ以上に、作者はこの投稿版の機能をよく把握していません。

以上の問題点を鑑み、尚且つそれでもokという方のみが御進みください。






[19101] プロローグ【Wのライブ/探偵と音楽】
Name: masa◆d79afa30 ID:6c7b970e
Date: 2010/05/25 19:43





『ハードボイルドな探偵事務所には音楽というものも欠かせない――というより流れる音楽こそがその事務所の空気というものを決定付けている。

当然この鳴海探偵事務所にも音楽は欠かさない。俺はコーヒーのカップを置くと、年季の入ったラジオに近づきスイッチを付ける。

ラジオから流れ出す天使の歌声。俺は再び椅子に体を埋めると、相棒と共にその歌声に耳を傾けた』











「……2人とも何やってんの?」

「馬鹿!放課後ティータイムの歌声を邪魔すんな!」

怒鳴る翔太郎だが、亜樹子が訝しげな顔で尋ねるのは寧ろ当然だろう。男2人がラジオの前にかじりつき、亜樹子でさえ赤面するような小っ恥ずかしくなるような歌詞の歌を大声でデュエットしているのだ。

「放課後ティータイムぅ?」

どうやら2人の聞いている歌を歌っているユニットの名前なのだろう。とはいえ亜樹子は何処かで名前を聞いたかな、位の認識だが。しかしそんな亜樹子にフィリップが黙っていなかった。

「アキちゃん、何を言ってるんだ!放課後ティータイムといえば、今最も熱いガールズバンドじゃないか!」

「ちょ、フィリップくん落ち着いて――」

「初CD『ふわふわ時間』はオリコンの集計では、発売前日の2009年7月21日付デイリーチャートで1位にランクインした後、同年7月25日付デイリーチャートまで5日連続1位を記録。さらに同年8月3日付週間チャートでは初登場1位を獲得。そしてつい最近では武道館でのライブまで成功させた。ビジュアルだけでなく確かな演奏技術に裏打ちされたハイレベルな音楽は玄人さえも唸らせ「フィリップ!」……!?」

「真に彼女達を愛するのなら、今やるべきは語る事じゃない」

「……そうだね、翔太郎。どうやら僕は一番大事なことを忘れていたようだ」

「いいさ、行くぜ相棒!」




「「ふわふわ時間! ふわふわ時間!」」



「……だめだ、こりゃ」



「「けいおん大好き~~~!!!」」







『え~、ここで放課後ティータイムの大事なお知らせを発表しま~す』

歌も終わり、何故かやり遂げたような表情の2人の耳に、パーソナリティーである『園崎若菜』、通称『若菜姫』の声が聞こえてくる。
その彼女の『大事なお知らせ』、の一点に彼は異常に素早い反応を見せた。

『この度!放課後ティータイムの次のライブが決定しました!場所は風都!みんなぜひ見に来てくださいね!』

「放課後ティータイムのライブが……風都で?」

一瞬呆けたような翔太郎だったが、次の瞬間古い事務所が壊れそうになるくらいの絶叫を放った。
勿論、叫んでいないだけでフィリップも興奮している。
そしてそんな2人についていけない亜樹子。
ある意味この事務所ではいつもと真逆の光景なのだった。

無論この時の彼等は、このライブが大事件に発展するなど予想しているはずも無かった。









『そう。俺は忘れていた。探偵事務所には、音楽以上に難事件が良く似合うという事を』



To BE CONTINUE



[19101] Wのライブ/探偵と音楽 依頼編
Name: masa◆c6adf89c ID:6c7b970e
Date: 2010/07/10 20:04


それは探偵2人がラジオを聴いて数時間後の事。



「いいか、この風都で晴れて放課後ティータイムのライブが行われることとなったわけだが……俺達、風都のファンが応援で後れを取るわけにはいかねぇ」

現在、鳴海探偵事務所の人口密度は限界ギリギリを迎えていた。正直暑苦しいが、その場に集っている兵《ファン》達はその熱気さえも心地良いとばかりに、その情熱を滾らせている。
その熱気を受けてか、翔太郎の演説は益々ヒートアップ。今ならメモリに頼らずともアイスエイジドーパントをメモリブレイク出来るかもしれない。

「だが!俺達の相手はあの放課後ティータイムを追いかけ続けてきた海千山千のファン!はっきりいってこのホームグラウンドでも厳しい戦いとなる筈だ!」

「その点に抜かりはない。放課後ティータイムの情報に関してはすでに検索を終えている」

不敵に笑うフィリップ。その笑みには自身の『検索』に対する絶対的な自負が窺えた。

「甘いな、フィリップ……真のファンに必要なものは検索で集めた情報なんかじゃねぇ」

しかし翔太郎はそんなフィリップを寧ろ憐れんだように見つめている。そして徐に来ているシャツのボタンに指をかけ、一気に胸をはだける。

は ね む ~ ん

胸にはその一言が輝いていた

周囲がにわかにざわつき始める。

「し、翔太郎!そのTシャツをどこで……!?」

そんな喧騒など耳に入らないかのように、翔太郎は熱く、ただひたすらに熱く語り続ける。

「そんなことはどうでもいい。いいか?真のファン足り得る為に必要なもの。それは――」

「――魂だ」

おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!

その瞬間、空気が爆発した。

中には彼の演説に感極まったのか滂沱の涙を流している者さえいる。

「駄目だ、こいつら」

そんな光景にぽつりとこぼれた亜樹子の呟き

無論それらに紛れ、彼らの耳に届くことはなかった。





そんな馬鹿騒ぎを繰り広げていった鳴海探偵事務所メンバー――というか探偵2人――の元に、一件の依頼が届いてきたのはそれから一月後の事である。





『Wのライブ/探偵と音楽』




依頼書


依頼者:平沢憂

依頼内容:放課後ティータイムの護衛

備考:ボーカルの1人、秋山澪が数日前から奇妙な怪人を目撃している、との事。
           
   見間違えかもしれないが、ストーカーの可能性も捨てきれないので護衛を頼みたい。









それは放課後ティータイムのライブが2日前までに迫った日のことである。鳴海探偵事務所に依頼が来ることは珍しくもない。多少ええ格好しいなところはあれど、この風都に翔太郎の優秀さを疑う者は殆どいない。故にこの事務所には大小様々な依頼が日夜飛び込んでくるのだから。

しかしその依頼主が入ってきた時は翔太郎も非常に驚いた。なぜならその顔は――

「あ、あんたは……放課後ティータイムの平沢唯!?」

「ち、違います!私は妹の平沢憂です」

そんな彼のリアクションに余程焦ったのか、平沢『憂』は慌てて彼の勘違いを訂正する。
そんな彼女のオーバーリアクション気味な反応に冷静さを取り戻した翔太郎は失礼かとも思いつつも彼女をまじまじと観察してみる。

成程、言われてみれば髪型も違うし、顔の造形こそ非常に似通っているが、しっかりと見れば別人とわかる。

「妹さんだったのか……それにしても似てるな」

「ふふ……よく言われます。それより、依頼の話に移らせてもらっていいですか?」

「ああ、構わないぜ」

おそらくはまだ学生であろう憂の、歳不相応な対応の練れ方に感心しつつ翔太郎はソファを進める。

(確実に亜樹子よりもしっかりしてんな、この娘)

そんなことを頭の中に浮かべつつ、自身もその対面に座り話を聞き始めた。




「秋山澪さんがストーカーに遭っている?」

翔太郎から伝えられた依頼内容にフィリップが顔を顰める。憂の依頼とは、放課後ティータイムのメインボーカル、秋山澪に関するものだった。

「それでどう思う、フィリップ?」

「君が不安を感じているのは、彼女の依頼に含まれている『怪人』というフレーズ、かな?」

「怪人……か」

フィリップの言うとおりである。彼女のその一言が、翔太郎に妙な胸騒ぎを残している。
少なくともこの風都で、そのフレーズを笑い飛ばせるものはいないだろう。

『怪人』と『超人』のフレーズを。

そんな彼の懸念を振り払うようにフィリップは続ける。

「秋山澪がストーカーに遭っているのは風都の外での出来事。君の考えすぎだろう」

「だと、いいんだけどな」

「ところで翔太郎く~ん?なんで所長を通さずに君が依頼を受けちゃってるのかな?」

難しい顔で考え込み始めた翔太郎の頭に、亜樹子の伝家の宝刀《スリッパ》が炸裂した。





さて、実は翔太郎が受けた依頼にはもう少しだけ続きがある。





「それじゃあ、安心しな。俺達が依頼を受けたからには、どんな相手だろうと絶対にお姉さん達を護り切る」

護衛対象が放課後ティータイムであることも手伝ってか、いつもの3割増しほどに格好つける翔太郎。しかし――

「あのっ!実は左さんにもう一つお頼みしたいことがあるんです!」

「ふっ――なんでもいってみな」

調子に乗って安請け合いする翔太郎。いつもそれで面倒な事件に巻き込まれるのだが、今回に関してはそんなことはなかった。

「それじゃあ――お姉ちゃん達にこの町を案内してもらえませんか?」

「案内?」

「はい。お姉ちゃん達はデビューしてからすごく有名になりました。それでいろんな所を廻ってます。だけど――」

言葉を切る憂だったが、その彼女の様子を見て翔太郎はおぼろげながらも事情を呑み込んだ。未だ学生の身でありながらここまでの成功を手に入れたとなるといいことばかりではないということか。

「だから一度でいいから昔みたいに皆でゆっくりと遊んで欲しいんです」

「売れっ子ってのも善し悪しってわけか。だけど、なんで俺なんだ?」

無論、依頼を受けるのはやぶさかではない、というか誰が何と言おうが受ける。しかし風都以外では有名というわけでもない彼に何故依頼をしてきたのか、という疑問があった。

「警察には怪人を見たなんていっても聞いてもらえないんです。それでこの街には警察も受け入れない事件を受けてくれる探偵さんがいるって聞いて――それにここにくるまで翔太郎さんの事を何人かに聞いてきたんですけど、そしたら皆が左さんはこの街に誰よりも詳しいって」

「成程ね」

彼女の表情を見れば、彼女が如何に姉とその友人たちを愛しているかの言うのは明白だった。それこそ翔太郎がこの街を愛する事にも引けを取らぬほどに。

それに眼前の少女は、左翔太郎がこの街に誰よりも詳しいと聞いてきたのだ。ならば答えなど決まっている。

「この風都は俺の庭……その願い、確かに聞いたぜ」






こうして翔太郎は1つの大きな依頼と1つの小さな願いを受けることとなった。

さて放課後ティータイムとの顔合わせにストーカーの犯人捜し。やることは色々あるが、まず最初にやることは――

「風都ツアーの内容でも考えるか」

翔太郎の言葉にフィリップと亜樹子は頭に疑問符を浮かべるのだった。





To Be Continue







感想掲示板 作者メニュー サイトTOP 掲示板TOP 捜索掲示板 メイン掲示板

SS-BBS SCRIPT for CONTRIBUTION --- Scratched by MAI
0.00393104553223