えりか「っていうか、いつ園芸部に入ったのよ?」
……いつ入ったも何も、最初から園芸部だよ! ファッション部の方が掛け持ちなの!
ファッション部に入る時の条件だったのに、話聞いてないなコイツ!
そんな訳で、第22話にして初めてつぼみの園芸部での活動が語られます。
(このまま無かった事にされるかと思った)
つぼみがファッション部の部員であるという事を釘刺しに行くために、えりかも園芸部に同行しますが、その後の活動に何故か馴染んでいる所を見ると、えりかも何だかんだで園芸部と掛け持ちになったっぽい……
さて、園芸部の場面に移って早々、今回のターゲットである園芸部部長・水島アヤが登場。
花が大好きで激しい感激屋な彼女ですが、自分が手を触れると花が枯れてしまうという「逆グリーンハンド」とでも言うべき体質に悩んでいます。
つぼみのおばあちゃんが有名な植物学者の花咲薫子である事を知った彼女は、つぼみに頼んでおばあちゃんに会わせてもらう事に。
……話の都合上仕方ないんだけど、今まで園芸部で一緒に活動してきて、おばあちゃんの事が話題に上がる事は無かったんでしょうか。
っていうか名前で気づけ。
おばあちゃんに会ったアヤは自分の体質について相談しますが、おばあちゃんは「大切なのはグリーンハンドかどうかではなく、愛情を持ってじっくりと時間をかけて育てる事」とアヤを諭します。
ちょっとこのあたりのおばあちゃんの言葉は色々はぐらかして語っているようにも感じますが、アヤ自身の悩みが漠然としたものなので、おばあちゃんの、最初に突き放しつつも最後に自信を持つよう励ます語り方は彼女に対しては有効だったのかもしれません。
やる気を取り戻したアヤの元に、委員長・明堂院いつきがが生徒会の提案で挙がった緑のカーテン(夏の間、日差しの入る窓を植物のカーテンで覆う事 byつぼみ)が出来ないかと相談に来ます。
丁度おばあちゃんの言葉でやる気満点のアヤは喜んでこれを承諾。
園芸部員やつぼみ、ついでにえりかと協力して緑のカーテンを早々に完成させます。
しかし、そんな園芸部員たちを嘲笑うかのように、つぼみ達の街に台風が直撃。
台風で休校になるものの、つぼみ達、そして委員長も植物の事を心配して学校に集まります。
園芸部員達の的確な行動により緑のカーテンは守られますが、アヤは自分が育てた苗が枯れている事に気づいてショックを受け、一人になった所でクモジャキーに心の花を奪われてしまいます。
アヤの心の花を使ったデザトリアンは、ゴーヤーン……じゃなくてゴーヤをボディとしたものなんですが、デザトリアンのボディに使うものって、植物でも別にいいんですね。
作品のコンセプト的にNGなのかと思っていました。
ともあれ、植物を愛するアヤの心と植物を使って植物を傷つけようとするクモジャキーにプリキュアは怒り爆発。
ゴーヤデザトリアンに対してキュアマリンが、新技・台風パンチを覚えたクモジャキーに対してキュアブロッサムがぶつかるというタッグマッチの様相に。
デザトリアンはマリン一人にあっさりやられちゃうし、クモジャキーも技を披露してさっさと帰っちゃうしでちょっとアレな部分はあるものの、このタッグマッチ形式は、単独必殺技の必然性と戦闘狂なクモジャキーの性格を補完しつつ、戦闘に変化を持たせられるなかなか上手いやり方だと思います。
「私の心の花を、この拳に込めます!」って台詞とか、「ブロッサムスクリューパンチ!」って技名とか、どうよ?って感じではありますが。
あと、クモジャキーの新技・台風パンチは拳から台風のような衝撃波を飛ばす技なんですけど、前々回でビックバンクモジャキースペシャルが思いっきり飛び道具になってたから、新技としての印象が微妙になってますね。
戦闘終了後、「まだしっかりと伸びたツルも残っていますし、この苗は十分元気を取り戻せます!」というつぼみの言葉によって、アヤはやけになってしまった事を反省します。
おばあちゃんの言葉で諭されたアヤが、しおれた苗を見てショックを受ける、という所までは、まぁいいかなと思うんですが、最後にやる気を取り戻す部分には、もうちょっとなんか説得力のある理由が欲しかったかなぁ、って思います(結局ただの早とちりだった、というのはちょっと)。
具体的にどう、ってのは思い浮かびませんけれども。
アヤの気持ちに答えるように花開く植物たち、という演出はいいんですけどね。
そんなアヤ達の話が解決する一方で、戦闘終了後やって来たいつきが、咄嗟にぬいぐるみのふりをしたポプリに触れた事で、ポプリの中の何かが反応。
……そんな訳で、3人目のプリキュアの正体は委員長なのでした。
(今回は「3人目かも?」って所で終わってますけどね……やっぱりサブタイトル詐欺じゃないか!)
結局、あの流出画像は本物だったって事なのね。
まぁ、情報流出が無かったにしても、委員長だけサブキャラの中で妙にプッシュされていたり、前回の話で真っ先に候補として挙げられるべき委員長がスルーされている時点で分かっちゃうと思いますけどね。
逆に、最初に委員長がターゲットにされて、何かしら理由を付けて違った、という事にしておく……みたいなミスリード展開があったら面白かったかもなぁ、なんて思いました。
今回は、「見つけました!」も何も、そもそも3人目のプリキュアなんて探してないし、ポプリが何となく気づいただけで3人目のプリキュアは見つかってもいないしで、まぁ思いっきりサブタイトル詐欺だった訳ですが、アヤの心の花に関する事件という部分を話の中心として最初にしっかりと定めており、そこに委員長を関わらせる、という構成になっていたおかげで、一つのお話としては纏まっていたと思います。
前回なんかは、3人目を探すポプリ達の話だったのが、途中から鶴崎先生の話に突然シフトして、その鶴崎先生の話も全く描けていない状態になっていましたから。
対して今回は、一つの話として纏めつつも、園芸部員の掛け持ちをしているつぼみのキャラ設定の補完にもなっていましたし、そこに委員長して関わってくるいつきにも違和感は感じませんでした。
前回、前々回とで不穏な気配を感じていましたが、今回でその曇天模様も少しは晴れたかな?
(アヤの悩み解決にはもう一声欲しかった所ではありますが)
次回のキュアサンシャイン登場のエピソードも、フラットな感情で見る事が出来そうです。
ところで、第15話のヒロトがイナズマイレブンのヒロトかと思ったとか書きましたが、劇場版でキーマンになってるとおぼしき少年が吹雪士郎にしか見えないんですがどうにかしてください。
砂漠の使途アジトにて……第3の妖精・ポプリを取り逃した事で3バカトリオが中間管理職・サバーク博士に叱られています(ターゲットを目の前にして逃亡してりゃ当然だ)。
前回顔を傷つけられた恨みもあり、コブラージャが単独で出撃するという流れになりますが、なんか嫌な予感しかしないぞ。
一方、フラワーガーデンに集まってポプリの話で盛り上がるつぼみ達。
心の大樹が危機に陥っているという事で、ポプリ同様強力な守りの力を持っていると思われる第3のプリキュアを探そうという話になります。
おばあちゃんのパートナーがコッペ、という話もあり、やはり妖精一体につきプリキュア一人という話になっているみたいですが、ムーンライトさんのパートナーは結局誰なの……?
現在プリキュア登録解除されてるから無効になっているだけで、本来はシプレとコフレって事?
それだと「妖精一体につきプリキュア一人」っていう今回の話の流れが変になるんですけど。
それと、これ前回突っ込もうかどうしようか迷った事なんですけど、「心の大樹がダークプリキュアに狙われている」っていうのは「現状の危機」なんですね。
……何でキュアムーライトを倒した後、砂漠の使途の皆さんは心の大樹を放置していたんでしょうか。
そもそもダークプリキュアが今回心の大樹を探しに来た理由って、キュアフラワーが手にした力の秘密を探るためだし、その時はすごくあっさり見つけられてましたが……
心の大樹は物理的な力では排除出来ないから、人々の心を砂漠化する事で枯らしてしまおう、というような話だとばかり思っていたんですが。
ともあれ、第3のプリキュアを探すため妖精たち三人がつぼみ達とは別々に行動。
黒いコートと帽子に身を包んだ怪しい人状態でプリキュアのスカウトを開始します。
今回は、今までデザトリアンにされてきた学校の生徒オールスターって感じで、かなえ、さやか、ケンジとプリキュアのスカウト候補にされた人たちの三者三様の反応から「やっぱプリキュアは無理!」って事になるまでの流れが面白いです。繰り返しはギャグの基本ね。
まぁ、あれこれ人を選んでも、結局は「心の大樹の夢を見たか否か」ってのがプリキュアになれるかどうかの基準になるんだけど……最初に確認しろ。
当然、今回の話はポプリ達が第3のプリキュアを探してドタバタ劇を演じる、というだけで終わるわけには行きません。
デザトリアンとのプリキュアの戦いが必要です。
今回は色んなキャラにスポットが当たっていますが、基本的にみんな過去デザトリアンにされて来た人たちばかり。
今回のターゲットは当然今までデザトリアンになった事の無い人です。
それが誰なのかというと……つぼみ達のクラスの担任・鶴崎先生でした。
最初の方で、変装したポプリ達の姿を見て「オバケが出た!」と驚くシーンが前振りとしてあり、学園で怪しく動き回ったポプリ達が不振人物認定された事で、鶴崎先生が不振人物の捜索を開始。
しかし鶴崎先生が出会ってしまったのはコブラージャ。逆さ状態で現れるコブラージャを見て鶴崎先生はオバケだと思ってびっくり。
そして何故か枯れている鶴崎先生の心の花が奪われ、デザトリアンが誕生。
その心の悩みは「生徒達の前ではしっかりしていたいけど、本当はお化けが怖い」というものでした。
……なんですかね、コレ。
心の中に隠しているものや、恐怖を感じるものというのは、どんな人間だって必ず持っているものでしょう。
そういったモノが心の中で行き場をなくして悶々と渦を巻いていく事で「悩み」に成長していくのだと思うのですが、鶴崎先生の場合、「本当はお化けが怖い」というものが悩みになっているようには見えません。
むしろ、自分の苦手なものを理解しつつも、大人として割り切っているように見えます。
コブラージャに会うまでの流れなんて、「お化けの事が怖くても、生徒達のために頑張る」といった感じで、逆に心の強さを見せている場面だと思いますし、これが何で心の花が枯れている事になるのか理解出来ません。
今回のがアリなんだったら、もう何でもアリじゃないですか。
「ピーマンが苦手で食べられず、心の花が枯れた」
こんな程度でもいいって事じゃないですか。
この世界に心の花が枯れてない人間なんて一人もいない事になっちゃいますよ。
鶴崎先生の悩みの描写が薄く、説得力が感じられないせいで、戦闘シーンの、コブラージャのバカにする言葉とそれに対してのブロッサムの反論・「堪忍袋の緒が切れました!」という流れが定型的な台本通りの流れにしか見えず、戦闘後の「大人でもお化けが怖くたっていいじゃないですか」「先生はとっても素敵です、みんな先生が大好きなんです」って纏め方も体面だけ取り繕ったように思えます。
「この学校のみんなは、お互いに信頼で結ばれているんです」という言葉も、ポプリのパートナー探しと先生の話とを繋げるための台詞だと思いますが、いまいち繋がりきってない感じ。
それ以前に「学校のみんなが信頼し合っている」と感じられるような場面が無くて纏めとしては唐突すぎ。
あと、今までの話で、酒井兄弟をいじめてた生徒とか、「顔が怖いから」って理由で避けられていたケンジなんかがいましたけど……信頼で結ばれている、かぁ。
それと、何か考えがありそうな雰囲気を出していて、単独で出て来たコブラージャでしたが、結局いつもとやってる事変わってないですね。予感的中。
コブラージャがアホの子なのは分かるけど、最初に思わせぶりな描写をしてその後何も無い、っていうのはちょっとやめてもらいたいなぁ。
せめて戦闘シーンでポプリを捕まえようとする素振りでも見せて欲しい。
まぁ、あの場面は、教室から出ないよう言われてたのに、いきなり何の説明も無く駆けつけるつぼみ達の方も変なんだけどさ。
たぶん、「そんな細かい事気にすんなよ」というように思う人も多いでしょうが、自分としては今回の鶴崎先生の悩みの描写のいい加減さは、この作品にとって致命的失敗なんじゃないかと思います。
ポプリのパートナー探しをメインにしようとした都合から鶴崎先生について上手く描写出来なかった、というのはだいたい分かりますが、他の描写に押されて「悩み」そのものを適当に扱ってしまって良いというのなら、今まで色々と無理が生まれながらも、つぼみとえりかの描写を削りながらも、それぞれの話で悩みを抱えた人を出して来た意味は何なの? デザトリアンの設定の意味は何なの? 「ハートキャッチ」という名を冠したこの作品のコンセプトの意味は何なの?
「人それぞれが持つ心の花」って設定は、この作品の中心にある、最も重要な要素のはずなのに。
作品初期に感じたような、お話や世界観の描写の丁寧さは、現段階でもう少しも感じられなくなっています。
単純にポプリ関連の描写に引っ掻き回されているだけかもしれませんが、次回新しいプリキュアが登場してポプリ関連の話が一段落したとして、その後落ち着いてやっていけるかと言えばそうはいかないでしょう。
話の中心となる主要人物が一人増えるというのは言うほど簡単な事ではありません。
メンバー追加で他のメンバーの印象が薄くなったり、逆に新メンバーが何のために出てきたのか良く分からない扱いになったり。
「新キャラ追加」というただ一点のために苦しんだ作品が一体どれほどある事か。
ただでさえハートキャッチプリキュア! はそれぞれの話で描く要素が多くて纏めるのに苦労している上、ポプリ一人が出て来ただけでいっぱいいっぱいになっているのに、そこに新キャラなんてぶち込んでしまったら、一体どうなってしまうのかというのは大体予想がつきます。
もちろん、自分の中で勝手な予想を広げて勝手に落胆なんてするつもりはありませんが、「一人プリキュアが増えただけで、後は今まで通りやっていける」なんて感じに製作スタッフが考えているのだとしたら、この先話を纏めていく事なんて絶対に不可能ですよ。
期待と不安をはらみつつ、次回いよいよ新プリキュア登場です。
サバーク博士が中間管理職である事が判明。
上司……っていうか黒幕?らしいデューンなる男から計画の進み具合を聞かれるサバーク博士。
クビになるのが怖いサバーク博士はビクビクしながら「新しいプリキュアのせいで事のほか遅れている」と言い訳します。
うん、まぁ、ダークプリキュアがちゃんと働いていれば今ごろ障害は取り除けて、世界砂漠化計画も滞りなく進んでいただろうけどね。
そんなダークプリキュアは、何処かへ消えたラピュタ……じゃなくて心の大樹の捜索を開始したため、次にプリキュアと戦う時まで登場しないって事になったみたいです。
そんな雑用こそ3バカトリオにやらせておけよ……絶対に今探さなければいけないってほど切羽詰ってるわけじゃないのに(3バカトリオは空飛べないからか……?)。
何か砂漠の使途の皆さんの底が見えますね。これはプリキュアに勝てないわ。
サバーク博士を影で操るデューンは、かつてキュアフラワーに倒された存在らしく、ほんのちょびっとだけですがキュアフラワーの姿も初登場しています。
「キュアフラワーが何らかの力を手に入れたから負けた」と、新アイテム登場の布石も……
キュアフラワーが手にした力の正体を調査しに来たダークプリキュアに襲われ、新たに誕生した妖精・ポプリはつぼみたちのいる町へと逃走。
そんな砂漠の使途・心の大樹の話が進む一方で、つぼみがももかにモデルの代役として誘われるというイベントが発生。
尻込みするつぼみに対してえりかが「自分を変えたいって言ってたじゃない」と後押しの言葉をかけていますけど、これってなんか今更な話ですよね。
今までの話でつぼみの成長は十分過ぎるほど描かれていたし、臆病に見えても、ここぞという大事な場面ではしっかりと自分の強さを見せるのがつぼみだし、それはえりかが誰よりもよく分かってるはず。
んまぁ、これはえりかがつぼみをその気にさせるために言った台詞で、深い意味は無いんでしょうけど、今になって言う事かな? というのがちょっと気になりました。
つぼみが代役をする事になったももかの妹役のモデル(ファッションモデルで妹役って……?)である、かりんという女の子が今回のデザトリアン化のターゲット。
このかりんという女の子ですが、主役であるももかを差し置いて写真撮影で目立とうとして注意された挙句、ももかの「ファッションモデルは洋服を作った人や読者の事を考えて演じないとダメ」という諭す言葉に怒って「親の七光りで成功しているだけ」とももかに言ったりとやりたい放題。
しかも自分で勝手に仕事から逃げ出した癖に、「しっかり代役見つけちゃって」「全部来海ももかが仕組んだんだわ(意味不明)」などとももかを逆恨みしており、何と言うか、欠片も同情出来ないキャラ付けです。
まあ、今回みたいに別の話が同時進行する内容の場合、こんな風に自分勝手な思い込みで心の花を枯れさせている人間というのは展開的に手っ取り早くていいのかもしれません。
そんなかりんの心の花はサソリーナに奪われ、マネキンデザトリアンが誕生。
サソリーナはデザトリアンを暴れさせようとしますが、ももかへの恨みが強すぎるかりんのデザトリアンはももかを狙い勝手に行動を開始します。
ももかの所には丁度つぼみとえりかが居るという訳で、変身したキュアブロッサム・マリンとマネキンデザトリアンとの戦いに。
戦いの最中、ももかの気持ちを訴えかけ説得を試みるブロッサムとマリンですが、いつものような「デザトリアンが心の悩みを叫ぶ」という展開も無く突然説得を開始しているので何か妙な違和感が。
シプレとコフレが「心の花を奪われたのはかりんさんです!」と伝えたから二人はデザトリアンがかりんだと知っていたんですけど、そもそもシプレとコフレはかりんの姿を見てないような……
今回の件に関しては、ターゲットとなったかりんの事を二人はももかの話の中でしか知らない上、デザトリアンの悩みの暴露も聞いていないので、ブロッサムとマリンが知ったか振りでお説教している事になっちゃってます。
あと、ブロッサムとマリンが登場するシーンの、「デザトリアンが投げた木が地面に叩きつけられ、そこからブロッサムとマリンが顔を覗かせる」って流れが、最初ちょっと意味が分かりませんでした。
二人がももか達を守るため木に体当たり(?)を仕掛けたという事なんでしょうが、投げ飛ばされた木に割り込んでくる二人の姿が画面に映ってないので凄い謎なシーンになってます。
格闘戦でデザトリアンを追い詰めた二人は、フラワータクトでハートキャッチしてしまおうと考えますが、ポプリを捜索中にたまたま通りかかったクモジャキーとコブラージャによって捕まえられ、デザトリアンとの連携攻撃で動きを封じられ大ピンチに。
う~ん、ちょっとこのピンチ展開はどうなの。
瞬間移動でいきなり背後に出現して動きを封じるなんて芸当が出来るなら、今までデザトリアンをせこせこ作ってプリキュアと戦わせていた意味は一体?
あと、ビッグバンクモジャキースペシャルが全然違う技になってますね。
正直もうどうでもいいですけど……
そんなプリキュアのピンチを救ったのは、強力な防御能力を持ったポプリ。
思わぬ反撃を受けたクモジャキーとコブラージャは、任務のターゲットが目の前にいるのに即行で逃亡。
後はいつも通りの流れのブルーフォルテウェーブでデザトリアン撃破。
(ももかが絡んで来るってだけで、えりかメインの話って訳でも無かったから、えりか単独で決めるのには違和感が……前回も似たり寄ったりか)
そんなこんなで新しい妖精、ポプリが仲間になったのでした。
……あ、かりんの悩みもその後何となく解決してます。
いや~、なんと言いますか……第13話も似たような感じでしたけど、お話の重要な部分、ストーリーの大筋を進めるために、単体の話として中身がすっからかんになっちゃうっていうのは本末転倒なんじゃないかなぁって思うんですけど。
ポプリ誕生関連の話はつぼみ達と関係無いところで勝手に進行していって、戦闘シーンに入った所で唐突に合流しちゃうし、つぼみ達と大した関わりも無い上、自己中な性格のせいで勝手に悩んでるかりんの話なんて見せられても「ふーん」って感じだし。
つぼみがファッションモデルの代役をする事になったって話の流れも特別意味は無かったしなぁ。
特別「酷い!」というような部分があると言う訳ではありませんが、「面白い!」と言えるような内容も無い……今回は大体そんな感じです。
そうそう、話の最後に「新しい妖精が生まれたって事は新しいプリキュアも……?」と次回に続く問題が提示されていましたが、つぼみ達がプリキュアになる以前は、キュアムーンライトにシプレとコフレの二人の妖精って組み合わせだったはずなんだけど、そこの所どうなの?
※何故かHDD予約録画が出来ておらず、内容の確認が出来ないため、細部にちょっと間違いがあるかもしれません。
第6話のようにえりかの父、流之助にスポットの当たるお話。
写真への愛がありすぎるために写真は自分で全て撮っていた流之助は、自分を含めた家族写真が無い事に気づき、急遽家族旅行に行く事に決定!
その場の流れでカメラマンとして同行する事になったつぼみは、カメラを渡されて大はしゃぎ。
何かあるとすぐ反応して写真を撮りまくるつぼみの姿は面白いんですが、なんか多田かなえの立場が無いような気がするな……
えりかの父親が出るたびに必ずかなえを関わらせる訳にもいかないですけども。
さて問題の旅行先は、流之助がお世話になった堀内とその娘アキの住む農家。
嫁入りを控えているアキではありましたが、父が農家に残ろうと言っているために悩んでいる様子。
アキは何とか父を一緒に都会に越させようと考えているようなんですが、実際問題あんなでかい畑を放っぽり出して都会に行くっていうのも無茶なんじゃ?
アキは父が心配でお嫁にいけない、というような事も話していましたが、実は悩みの本質的な部分は「父は自分より野菜の事の方が大事なんだ」というものである事が後半で分かります。
父を心配しているためではなく、自分に対する愛情の確認のために引越しを求めているというのは、ちょっと独善的じゃないか? とも感じますが、このあたりの問題については何とも言えない所があるなぁ。
アキの気持ちを知ったえりか達は流之助に相談。それを受けて流之助が説得を試みますが上手く行かず、逆にアキを怒らせてしまう結果に。
流之介は不器用ではありますが、周りの人間と写真に対する愛はとても深いのだという事を、自分達の出会いのエピソードと共にえりかの母は語ります。
その言葉通り、不器用ながら一本気のカメラマン・流之介は、一緒の写真を撮る事によって二人の愛情を確認させようと考えますが、そのタイミングでコブラージャ登場!
アキの心の花がかかしと組み合わされデザトリアン化してしまいます。
かかしデザトリアンは凄いスピードの持ち主って事で、ブロッサムとマリンは赤い心の種の力を使い高速移動攻撃を仕掛けます……が、言うほど動き速いかぁ?
携帯電話デザトリアンと比べたらむしろノロマなくらいだと思うけど。
(こんな相手に使うくらいだったらダークプリキュア戦で使えばいいのに)
ちなみに、赤い心の種(ポインセチアルビー)の他には第10話で青い心の種(リンドウサファイア)を気分転換に使ったくらいで、今回の戦闘でもまた赤い心の種を使ったわけですが、ココロパフュームの商品解説を見てみると、そもそも戦闘に使える心の種はポインセチアルビーの一つだけみたいです。
あったとしても緑のパセリエメラルドで回復とかくらい?
心の種ミックスで新しい力が生まれたりするのかもしれないけど、基本の5色のうち2色しか出てない現状じゃまず無いだろうなぁ。
(っていうか、キンモクセイトパーズの記憶ゲームは玩具という性質上仕方ないけど、ポインセチアルビーのスピードアップって浮きすぎ!)
赤い心の種でパワーアップした二人は、そのスピードでデザトリアンの目を回そうと周囲を高速回転。
あれだけのスピードだと、目で追いかける事すら出来ないんじゃ? なんて思っていたら……自分達が目を回してるー!?(ガビーン)
力に溺れた者の末路……へろへろになったブロッサムとマリンはデザトリアンの放つ棘攻撃によって地面に張り付けにされてしまいます。
って、上手い具合に服や髪に刺さったからいいけど、体に刺さったら危なすぎだろアレ! 殺す気か!(殺す気です……たぶん)
そんなこんなで自業自得な感じで大ピンチのプリキュア二人。
そこにアキの父堀内と流之助が駆けつけて来ます。
デザトリアンのちょっと切ない感じの叫びを聞いた堀内の言葉と、流之助の必死の訴えかけによってひるむデザトリアン。
第12話や第17話でもあった流れですが、結局、デザトリアンは「説得出来る」という事になったみたいですね。
それだったら、戦闘終了後の狭い時間に悩みの解決を無理矢理押し込めないで、最初から全部こういう流れにしちゃえばいいんじゃないかって思うけどなぁ。
実のところ、今までの話でつぼみやえりかの行動の結果によって悩みが解決した、というような事例はほとんど無く、その人自身が心の整理を付けて解決したり、デザトリアンの叫びを聞いた周囲の人の努力によって解決したり、今回のように戦闘中の説得により解決したりと、解決までの経緯もかなりバラバラで、いまひとつお話のフォーマットを確立出来ていない所があります。
今回の流之助の説得という流れも、悪くは無いんだけど、つぼみとえりかのどちらかが悩みの解決に深く関わっていないと、各話で悩みを抱えている人が出てくる意味、更には二人が主人公である意味も曖昧になっちゃうんじゃないかなぁって思うんで、やっぱり戦闘中につぼみ達がデザトリアンを説得しつつ戦う、みたいな感じで良かったんじゃないですかね。
まぁそれはそれとして、流之助の説得でひるんだ隙を付いて復活したマリンのブルーフォルテウェーブによってかかしデザトリアンの撃退に成功。
張り付けにされた状態で互いの手を伸ばして繋ぎ合い、プリキュア大爆発で棘を吹き飛ばすという流れも地味にいい感じです。
今回は、来海家の旅行に一人だけ着いてくるつぼみ、えりか達の旅行先にたまたまやって来るコブラージャなど、基本的な舞台設定に色々と無理がある感じはしましたが、その分、田舎らしい風情溢れる雰囲気を短い間で上手く描写出来ていたと思います。
流之助にスポットが当たる回であり、「海より広いあたしの心もここらが我慢の限界よ!」という決め台詞とブルーフォルテウェーブでのとどめもあって、えりかメインのエピソードなのは明らか。
それならもうちょっとえりかを前面に押し出した感じにしても良かったんじゃないかな、とも思いますが、まぁなかなか良い話だとは思います。
ただ、どうしても一つ突っ込んでおきたいのは……4人揃った家族写真を撮るって本来の目的、果たせてないじゃん!
堀内とアキの二人の家族写真を撮るって流れがあったので、それと重複してしまう事を避けるためにあえてカットしたのでしょうけれど、今回の話のそもそもの目的がその家族写真なんだから、どこかしらに描写は入れておくべきだと思います。
最後の車内のシーンで「あたし達の写真もよく撮れてるね!」みたいな言葉と一緒に写真を画面に映す、って程度でもいいと思うんだけどな……
あと、結局流之助は堀内家にどんな風にお世話になったんでしょうか?
てっきり、堀内家でお世話になっている時にえりかの母、さくらとの出会いがあった、って感じだと思ってたのに、両者に特に関係が無かったから、結婚を控えて悩んでいるアキに流之助が関わる、という流れにいま一つ必然性が感じられなかったようにも思います。
前回に引き続き今回もハートキャッチプリキュア! らしい「基本的」な内容になっていると思いますが、次回からついにその「基本」をぶち壊す要素が生まれて来ます。
いよいよここからが正念場。
ここから2クール目ラストまでの展開で、おそらくこの作品の終着点までの道筋はほぼ決まってしまうでしょう。
ここからは今まで以上に気を引き締めて見て行こうと思っています。
ハートキャッチプリキュア!今回は最強の番長と噂されるつぼみのクラスメイト、番ケンジのお話。
その目の威圧感によって他の番長達も怖気づいて逃げ出してしまうが、見た目が怖いだけで本当は心優しい少年であるという、まあ割と良くある展開。
噂を真に受けて他のクラスメイト同様ケンジにビビりまくってるえりかに対して、天然な感じで普通にケンジに接してしまっているつぼみという構図が、いつもとは逆転した感じで面白いです。
今回はヘンテコリンな番長軍団の登場シーンを始め、つぼみ、えりかのアクションや場面の繋ぎ方が上手くて、非常にテンポよく話が展開していき、考える間もなくついついニヤけながらどんどん話に引っ張られて行く感じです。
番長と噂されていたケンジは実はいいトコのお坊ちゃまで、親に内緒で漫画を描いていました。
それを知ったつぼみとえりかはケンジの漫画製作に協力しますが、ふとした事からケンジの母にその事がばれてしまい、ケンジは家を飛び出してしまいます。
番長の話って事で今回の砂漠の使途は当然のようにクモジャキー。番長漫画を見て感動し、番長との戦いを望んでいる様子。
本屋のシーンでさりげなく登場しているのには吹きましたが、念願の番長(という噂の)ケンジを発見したところ、「プリキュアの漫画を描くような奴は、戦うに値せんきに!」などと意味不明の理屈を言い出し(漫画を描く奴なんて軟弱、とかなら分かるけど……)デザトリアン召還!
いつものパターンだなー、と思っていたら、ケンジの心の花を使った漫画用インクのデザトリアンは、クモジャキーの体を筆代わりにして暴れ出すという笑撃の展開。
体掴まれて振り回されているのに全く動じていないクモジャキーがまた笑いを誘います。
体を掴まれたままプリキュアとの戦いになりますが、クモジャキーは相変わらず全く動じず、まさかのビッグバンクモジャキースペシャル再使用でプリキュアに対抗。
再使用した事自体はいいんですけど、この釈然としない気持ちは何だろう……
ビッグバンクモジャキースペシャルは「新技」って言ってたから、この場面ではクモジャキーの別の技なんかを見せてもらった方がしっくり来た気がするなぁ。
いや、全くもってどうでもいい話ですけど。
その後は
デザトリアンの叫び→馬鹿にする砂漠の使途→そんな事ありません!堪忍袋の緒が切れました!→フラワータクト!→フローラルパワー・フォルテッシモ!
という、実にパターン通りの展開でした。
元に戻ったケンジは母に漫画家の夢を認めてもらい、つぼみとえりかもまた協力するよ!って事でこのお話は締め。
今回は、後半が定型的な展開過ぎて失速した感はあるものの、コミカルな演出やアクションが冴え渡っている回でした。
お話的にはものすご~~~~く普通で、これといった目新しさも無いんですけど、この話はとにかく「見て、楽しめ!」って内容なので、文章であれこれ感想や指摘を入れても別段面白い事は書けないし、内容も伝わらないかなと思います。
ただ、あえて一つだけ言うなら、番長ってテーマでやる必要は無かった内容だなぁ、って思いました。
番長云々の内容が無くても話は成立したと思うし、番長というテーマを使ってもっと別な面白い話が作れたんじゃないかと。
そもそもケンジは番長では無かったわけだし。
……なんつーか、ハートキャッチプリキュア!って、サブタイトル詐欺が結構多い気がする。