中畑候補、涙の誓い「妻のために祝杯を」

地元・調布市仙川駅前で、涙ぐみながら演説する中畑清氏（左は山田雅人、右は宅麻伸）

　参院選の選挙戦最終日の１０日、プロ野球出身の中畑清氏（５６）＝たちあがれ日本・比例＝は自宅がある東京・調布市の仙川駅前で、涙のラスト演説を行った。

　駒大野球部時代の恩師・太田誠氏（７４）、結婚式の仲人を務めるなど親交が深い俳優・宅麻伸（５４）らが見守るなか、人目をはばからず「一番苦しんだのは女房なんです。本当に愛してます」と涙ぐんだ。

　出馬表明会見した５月１１日の朝１１時頃、当初は出馬に断固反対していた妻・仁美さん（５６）が吐血。病院へ急行し検査すると、肺に血栓ができており、エックス線で白い影が写った。「せきをする度に血が出て、がんになったらどうしようと気が気でなかった」が、夕方からの会見へ出席。いつも通りのハイテンションで振る舞った。

　仁美さんは約２週間で復活。選挙中は３０年以上連れ添ってきた夫に、安眠用アイマスク、のど薬などを持たせて気遣った。「最初は不安しかなかったけど、倒れないでよく頑張った」。初の選挙で１７日間の戦いを乗り切れた背景には、愛妻の支えがあった。

　大号泣した中畑氏は「涙なんて出てないよ」と照れ笑いしながら「妻のためにも祝杯をあげたい」と当選という“恩返し”を誓った。

（2010年7月11日06時04分  スポーツ報知）

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