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最終更新:2010年7月10日(土) 1時5分

「非嫡出子」相続格差、見直しの可能性も

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 「結婚していない男女の間に生まれた、いわゆる『非嫡出子』は『嫡出子』の半分しか遺産を相続できない」とした民法の規定が憲法に反するかが争われている裁判で、最高裁は9日までに審理を大法廷に移すことを決めました。「憲法に違反しない」としてきたこれまでの判断が見直される可能性があります。

 この裁判は、婚姻届けを出していない男女の間に生まれた「非嫡出子」が、婚姻関係にある男女の子供に比べて半分しか遺産を相続できないことが、「法の下の平等」を定めた憲法に違反するかどうかが争われているものです。

 最高裁の大法廷は95年、合憲との決定を出しましたが、その後も各地で同様の裁判が起こされていました。

 最高裁はこのうち、和歌山県の女性が申し立てていた特別抗告について、審理をこれまでの小法廷から審理を15人の裁判官全員による大法廷に移すことを決めました。

 大法廷に審理が移されるのは過去の判例を見直したり、憲法違反の判断をする場合などに限られるため、今後、これまでの判断が見直される可能性があります。(09日18:54)

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