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最終更新:2010年7月9日(金) 20時20分

中3長女ら逮捕、殺人未遂・放火容疑

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 9日未明、兵庫県宝塚市の住宅で火事があり、母親が死亡、父親と二女も全身にやけどを負いました。警察は中学3年生の長女と同級生が火をつけたとみて、殺人未遂と放火の疑いで逮捕しました。

 9日午前2時50分ごろ、兵庫県宝塚市の住宅が「火事になっている」と、近くの住民から消防に通報がありました。

 「悲鳴がこだました。様子が変、異様だった」(近所の人)
 「お父さんは、屋根の上に避難。パンツ1丁ですすだらけ」(近所の人)

 消火活動の最中、今度は500メートル離れた別の家から110番通報が入ります。

 「怖いんです。早く来てください。娘の友達がいて、親を殺して来たと言っている」(110番通報)

 深夜にもかかわらず、家の中には中学3年の娘の同級生がいました。そして、台所にはサラダ油がまかれていたと言います。

 「(娘の友人が)自分の家に火をつけたと。放心状態というか、何とも言えない表情をしてました」(女子生徒の父親)

 同級生は火事が起きた家の長女で、母親のブラジル国籍の女性(31)と内縁の夫(39)、小学4年生の二女(9)が全身にやけどを負いました。母親は午後1時過ぎに死亡、男性と二女も症状が重く、今も手当てを受けています。

 警察は、少女2人が着火剤を階段にまいて火をつけたと容疑を認めたため、殺人未遂と放火の疑いで逮捕しました。

 2人と家族の間に一体、何があったのでしょうか。

 「お互いの家に火をつけよう」。同じ中学の3年生で、仲がよかったという2人は8日、学校で犯行をほのめかしていました。

 「あした、火をつけるとか聞いていた」(同級生)
 「また、3年後に会おうとか。あした学校がどうなるか、分からんと言っていた」(同級生)

 中学3年という思春期の真っただ中にいた2人の少女、取材を進めると、それぞれの家族で親子の間に確執があったことが分かってきました。

 放火現場となった家は、家族全員がブラジル国籍。少女は幼い頃、母親とともに日本に来たと見られていますが、不登校気味だったと言います。

 「いつも2人で一緒。暗めな感じ」(同級生)

 そして、もう1人の少女も生活態度をめぐって8日夜、親から注意されたばかりでした。

 「きのうは厳しく言ったが、後には仲直りして、あしたから頑張れよと」(女子生徒の父親)

 取り調べに対して、親に不満があり、それぞれの家に火をつけようと約束したと話し、包丁まで隠し持っていた2人。警察は周囲からも事情を聴き、動機の解明を進める方針です。(09日17:50)

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