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高知のひき逃げ:「飲酒」被告に実刑 求刑下回り、遺族「理解できぬ」 /高知

 高知地裁の安西二郎裁判長は28日、自動車運転過失致死罪などに問われた同市旭天神町、無職、真鍋一志被告(37)に対し、懲役4年4月(求刑・同5年)の実刑判決を言い渡した。

 判決によると、真鍋被告は昨年9月11日午前1時ごろ、高知市上町2の市道を乗用車で走行中、同市神田の銀行員、池内伝一郎さん(当時57歳)をはねて逃走、同17日に死亡させた。

 真鍋被告は道交法違反容疑(酒気帯び運転)でも送検されたが、地検は「証拠不十分」などとして不起訴処分に。真鍋被告は公判で飲酒運転を認め、遺族側は危険運転致死罪への訴因変更を求めて嘆願書と約2万2000人の署名を地検に提出していた。

 安西裁判長は判決理由で、真鍋被告が事故現場から逃走した理由を、「酒気帯び運転の発覚を免れることにもあった」と指摘。「『酒気帯び運転の逃げ得を許してはならない』という被害者遺族の心情も十分理解できる」と述べた。しかし、社会的制裁を受け十分に反省しているとした。

 被害者弁護人と共に懲役15年の求刑を主張していた、池内さんの妻、由美子さん(55)は判決後、求刑よりも少ない判決に「理解できない」と憤った。さらに真鍋被告は事故の2時間前まで飲酒していたことを認めているが、客観的証拠が足りずに自動車運転過失致死罪よりも重い、危険運転致死罪の適用が見送られたことについては、「逃げて罪が軽くなるのはおかしい」と涙ながらに訴えた。【倉沢仁志】

毎日新聞 2010年6月29日 地方版

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