青木１１３秒で初防衛！「僕、結婚します」

　ＤＲＥＡＭ１５は１０日、さいたまスーパーアリーナで行われ、ファン待望の決戦、ライト級タイトルマッチは王者・青木真也（２７）が挑戦者・川尻達也（３２）を１１３秒、アキレス腱固めで下し、初防衛。ライト級日本人最強決定戦は、青木の寝技に軍配が上がった。ライトヘビー級王座挑戦者決定戦は日本期待の星、水野竜也（２９）がメルヴィン・マヌーフ（３４）を下す金星。ゲガール・ムサシ（２４）と９月２５日の「１６」（名古屋ガイシホール）で初代王座決定戦を行う。 【試合結果】

　実力者同時の頂上決戦の結末は、こんなものかもしれない。「組んだ瞬間、ひらめいた」という青木は、開始早々に川尻の左足を取り、アキレス腱固めに入った。「バリバリと。あきらめないので折るしかないと」。川尻の意地が途切れた１１３秒、あっさりと、しかし明白に決着がついた。

　自力で歩けないライバルに「ありがとう」と声を掛けた。昨年１０月、第２代王者になって待望された決戦。時期を同じくして青木が変わった。敵性言動。腕を折った相手への暴言。王者の、迫る川尻戦への重圧が泣き虫ファイターを苦しめた。

　一方で、斜陽期のＰＲＩＤＥで再興を誓い合った旧友との対決は「何かが開ける試合になる」とも思った。４月に米ストライクフォースの王者に喫した敗戦は「本当に悔しかった」。世界にはね返され、見失った道の再発見を川尻戦に懸けた。

　「きょうでＰＲＩＤＥは終わった。僕、結婚します」。１０月に一般女性の大川なおさん（２３）と結婚する。「オレが４月にみんなの夢を捨てちゃった。もう１回、みんなの夢を背負う」。リング上で宣言した青木には、進むべき道が見えていた。

[ 2010年07月11日 ]