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【語られぬ争点】(下) わが国をどう変えたいのか 水面下の蠢動 国揺るがす3法案 (3/3ページ)
このニュースのトピックス:選挙
妙な発言
「10月以来、鳩山さんと話をしているのは(略)21世紀は、近代国家をどういうふうに解体していくかという100年になる(略)。しかし、政治家は国家を扱っているわけですから、国家を解体するなんてことは、公にはなかなかいえないわけで、(それを)選挙に負けない範囲で、どう表現していくか。これが僕の立場だ」
4月15日の参院総務委員会。ここで、2月に都内で開かれた、あるシンポジウムでの鳩山前内閣のブレーンで劇作家、平田オリザ氏の発言が取りざたされた。
シンポジウムのテーマは民主党が掲げている「新しい公共」。この発言を受けて、松井孝治官房副長官と平田氏の間で次のような妙なやりとりがなされたのだった。
政府高官「要は主権国家が、国際社会とか、地域の政府連合に、自分たちの権限を委託する流れだ」。
平田氏「国にやれることは限られるかもしれませんという(略)実はすごく大きな転換を、すごく巧妙に(略)(演説に)入れている(略)」
発言を額面通り受け止めれば、民主党政権は国家の基盤を解体する明確な意図を持ち、国民には「選挙に負けない範囲」で隠しているということになる。3法案も同じ狙いで進められているのか。「新しい公共」という聞き慣れない言葉も、国民に向けて十分な説明はない。彼らはわが国をどう変えるつもりなのか。こうした疑問が選挙の争点となることもない。 (終わり)
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この企画は安藤慶太が担当しました。