三原氏「地に足つけて」亮子氏にチクリ

　自民党の比例代表候補の女優三原じゅん子氏（４５）が、富士山に登った“ライバル”谷亮子氏をチクリと刺した。三原氏は１０日、ヤクルト－広島戦が開催された東京・新宿区の神宮球場前から街頭演説をスタート。いつものように神宮では選挙カーの上ではなく路上に立ってマイクを握り、球場へ向かう野球ファンに向かって「子宮頸（けい）がん撲滅」などを訴えた。

　演説を終え、谷氏が富士山に登ったことについて聞かれると、三原氏は「一体、何をしたいのでしょうね」と首をかしげた。そして「私は、地べたを歩いて、下から地道に、根を張って、歩いていきます。（国民と）同じ目線で、足をしっかり地につけて歩き続けていきます」と、日本一の高所に登った谷氏との違いを強調した。さらに「私は日本一なんて、いりません。ぎりぎりでもいいから（選挙に）通りたい」と、道行く人と握手をひたすら繰り返した。

　三原氏は５月に出馬表明。以来、柔道の現役と議員の「二足のわらじ」を目指す谷氏の姿勢について「有権者に対して失礼」などと再三にわたって批判してきた。「政治は片手間でできることではないと思う」とし、自ら街頭でも「私は退路を断って選挙に臨んでいる」と女優引退を公言している。

　三原氏は神宮球場に続いて、銀座、池袋などでも演説を続けた。「守ってあげたい、命をかけて」をキャッチフレーズに全国を走り抜き、体重は５キロ減ったという。この日のカンカン照りの中での活動中には、ペットボトルの水を頭からかぶる豪快さも見せた。

　雲上ＶＳ地べた。三原氏と谷亮子氏がともに当選となれば、国会でも熱い「女のバトル」が展開されるかもしれない。【石井康夫】

　［2010年7月11日11時4分　紙面から］