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谷亮子、前代未聞の富士登山“遊説”

 富士山頂に到着し、満面の笑みを見せる谷亮子
 富士山頂に到着し、満面の笑みを見せる谷亮子

 「第22回参院選」(11日投票)

 女子柔道五輪金メダリストの谷亮子(34)=民主比例=が選挙戦最終日の10日、前代未聞の富士登山“遊説”を行った。8日に急きょ決めた登山だったが、山頂まで終始笑顔で悠々で登り切り、自慢の体力と精神力を存分にアピール。23都道府県、約1万5千キロにわたった全国遊説を締めくくった。登山客と握手や記念写真に応じながらの余裕の登山。5合目には選挙活動締め切りの15分前に下山し“ゴール”したが、“最後のお願い”となる演説は行わず、余裕の選挙戦を象徴する幕切れだった。

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 五輪で2度も金メダルを獲得した体力は、やはりケタ違いだった。「小さいころからの夢だった」とはいえ、2日前に急きょ決定した富士登山も、軽やかな足取りと笑顔であっさり登頂に成功。投票日を前に、まずは“日本の最高峰”に立った。

 前日に神戸、大阪など関西一円で演説を行った疲れも見せず、午前5時に起床した。次男(9カ月)に授乳し、午前6時に東京の事務所を出発。午前9時すぎ、上下黒のジャージー姿で富士山5合目に姿を現すと、観光客らに握手を求められるなど、人気の高さをうかがわせた。

 富士山初登頂となる谷は「100万人の方が登られた山。国政を目指す上で、国民の方々と同じ思いを共有したい。頂上目指して頑張ります」と気合十分。スタッフ10人、報道陣20人ほどが「チーム谷亮子」と命名され、午前9時20分に5合目を出発した。

 8合目を過ぎると、時折冷たい強風が吹き、報道陣から脱落者が出るなど、厳しい道のりだったが、谷は余裕しゃくしゃく。すれ違う下山者に「今日も明日も頑張って」、「頂上まで行くの?だったら投票するよ」などと声を掛けられ、笑顔で応対。報道陣に「大変ですね、頑張りましょう!!」と声をかけるほどだった。

 柔道家として現役続行を表明し、突入した参院選。初の経験に、公示前には急性副鼻腔(びくう)炎でダウン。1週間ほど通院した。連日、全国を飛び回る日帰り遊説で、日課のトレーニングも思うようにできない中、過酷な富士登山をあっさりとクリア。街頭演説で常に繰り返してきた、自慢の「体力と精神力」を存分にアピールした。

 念願の山頂に立った谷は「たどり着けてうれしい。精いっぱい頑張りました」と会心の笑み。「国政にたずさわることができたら、今日のように(有言実行で)頑張りたいです」と手ごたえを口にした。

 下りはさらにスピードアップし、選挙活動のタイムリミットである午後8時の15分前には5合目に到着。当然、時間いっぱいまでマイクを握り“最後のお願い”を行うと思いきや、富士山“制覇”に満足したのか、スタッフに囲まれて早々と姿を消した。






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