高木マニア堂

何となく思いついたこと、目についたことをツラツラと…。

214:笑いとハプニングの宝庫だったゼロワン黎明期

ノンセクション2010年07月10日 11:54 | フォルダ : 

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<2009年7月=東スポ・プロレス格闘技サイト「プロレスマニア堂」より>

 7月11日は破壊王・橋本真也さんの命日。亡くなってから、もう4年もの
月日が過ぎた。

 私が来る日も来る日も破壊王にくっついて取材していたのは、ちょうど新日本プロレスを解雇され、ゼロワン旗揚げに至る不安定な時期だった。

 ゼロワンの切り札は、新日本では不可能とされていたノアとの交流路線。当時の新日本は、三沢さんらノア勢が大量離脱した後の全日本プロレスと交流していた。分裂した全日本とノアが接点を持つことは、たとえ新日本経由でも許されなかった。

 破壊王は練習の合間によく、品川埠頭の海を挟んで向こう側にある有明方面(ノアの事務所がある)に向かい「三沢さ~ん、待ってろよ!」なんて突如、大声を張り上げたりしていた。団体の命運は三沢さんとの絆にかかっていた。

 そんなある日、東京・恵比寿の某高級ホテルにて、破壊王と三沢社長が極秘で会談をするという情報が飛び込んできた。

 極秘と言いつつも情報が回るのは早い。そのホテルに到着すると、ロビーには新聞、雑誌各社の記者、カメラマンが続々と詰め掛けていた。ゼロワン、ノアと複数の関係者の証言からも、今、破壊王と三沢さんが、このホテル内にいることは確かなようだ。

 ゼロワンは常に「新日本からの偽装分裂」という疑惑にさらされていた。報道陣からも「どうせ新日本がセッティングしたモノだろ?」という声も飛んでいた。この時期の破壊王は新日本の後ろ盾と、独立したゼロワンという看板の、両方を使って旗揚げ準備に邁進していた気がする。

 エレベータホールには、いつ降りてくるか分からない破壊王と三沢さんを待ち構えたカメラマンがズラリとスタンバイ。

 その時だ。エレベータから降りてきたのは三沢さんでも破壊王でもなく、新日本プロレスの某幹部だった。しかも、うら若き女性をエスコートしているではないか…。

 一斉に焚かれるフラッシュの嵐。普段は「アイアン・ハズバンド」の異名で恐れられる某幹部も、まさに「鳩が豆鉄砲をくらったような」顔で呆然とするばかり。

 某幹部の出現に「やっぱり新日本がからんでいるんじゃねえか!」と言う声も飛ぶ。だが、目を丸くして、逃げるようにその場から立ち去った某幹部の姿からも、それが新日本の仕掛けではなく、単なる「神の悪フザケ」だったことは明白だった。この頃、破壊王周辺では、神がかりと思えるほど、笑えるアクシデントが満載だった。

 この時、会談していた破壊王も三沢さんも、今はもうこの世にいない。

 ちなみに某幹部は現在「消息不明」だそうな…。

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高木圭介のプロフィル 昭和44(1969)年6月4日、神奈川県川崎市生まれ。かつてジャイアント馬場さんも暮らした新丸子の街
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