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【大リーグ】

イチロー奪った!記録も乙女心も 35度目10戦連続安打は単独4位

2010年7月10日 紙面から

 【シアトル秋野未知】また天才打者が記録に名を刻んだ−。マリナーズのイチロー外野手(36)は8日(日本時間9日)、ヤンキース戦で9試合ぶりのマルチ安打となる2安打を放ち、10試合連続安打をマーク。「通算35度目の10試合連続安打」でルー・ブロック(元カージナルス)を抜く歴代単独4位、日米通算3422安打はホーナス・ワグナー(元パイレーツ)を抜くメジャー歴代単独6位相当と殿堂入りした伝説の2選手を抜き去った。

 ただ、試合は1−3で逆転負け。マリナーズは4連敗を喫した。

◆試合に負け「答える気力ない」

 イチローの記録への挑戦には終わりがない。1回。ボール球の外角低めスライダーを遊撃に転がし、自慢の快足で内野安打だ。これで通算35度目の10試合連続安打は歴代単独4位、日米通算3422安打は同6位相当とした。6回無死一、二塁の第3打席は三塁線へのバントでリーグトップの今季37度目マルチ安打。この際に一塁悪送球で先制を許した相手先発ペティットは「あいつは足があるからパニックになってしまった」と首を振った。

 ただ、イチローの孤軍奮闘がまた見慣れた光景となってしまう。なお無死二、三塁で追加点を奪えない。結局、ヤ軍は9回2死二、三塁でA・ロッドが右前打。背番号51が必死の本塁送球を試みる。しかし、三塁方向へそれると今季2度目の失策。試合後は苦虫をかみつぶしたような表情で報道陣に対応した。

 「あのタイミングならば、どんな点差でも(本塁に)投げる。守備位置? 説明することはないよ。バント安打? 答える気力がないね」

 逆転負けに指揮官の表情も険しい。「攻撃がすべて。6回はもっと点を取らなきゃいけない」とワカマツ監督。この4連敗中に6度もあった満塁機で得点なしでは、いら立ちが募るのも無理はない。これで7月は1勝7敗、地区首位レンジャーズとは18ゲーム差。本格的な夏を前に、イチローはまた記録だけに固執しながらプレーしなければならないのか…。

◆イチロー“好キナー”17歳 接触で大興奮

 イチローが守備中の“ハプニング”で女性ファンをメロメロにした。1回、テシェイラのファウルフライをフェンス際で捕ろうとしたイチローのグラブが、最前列で観戦していたアリス・スキナーさん(17)の顔に接触。イチローがアリスさんの太ももに触れながら気遣ったのに対し、感激したアリスさんは大きなリアクションで喜びを表し、隣にいた友人をあきれさせるほどだった。

 このシーンはテレビ中継でも繰り返し映され、地元テレビ局から“貢献”を認められたアリスさんにはイチローグッズなど多数の記念品が贈られた。

 

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