少女2人 互いの家に放火を
K10056449411_1007091921_1007091931
最新ニュースはNHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

少女2人 互いの家に放火を

7月9日 19時6分

兵庫県宝塚市の住宅から火が出てこの家に住む30代の女性ら3人が死傷した火事で、警察は、この家に住む15歳の中学生の少女と同級生の少女の2人を放火などの疑いで逮捕しました。2人は「家族に対する不満があり、お互いの家に火を付けようとした」と話しているということで、警察は、詳しい動機を調べています。

この火事は、9日午前3時前、兵庫県宝塚市の木造2階建ての住宅から火が出て、2階などが焼けたもので、この家に住む31歳の女性が全身にやけどをして死亡したほか、39歳の男性と小学4年生の9歳の女の子が重体となっています。警察の調べによりますと、この家にはいずれもブラジル国籍の4人が住んでいて、このうち中学3年生の15歳の少女が、火事のあと同級生の14歳の少女の家で見つかりました。警察は、2人が家に火を付けたことを認めたため、殺人未遂と放火の疑いで逮捕しました。2人は、包丁を持っていたということで、警察によりますと、いずれも「家族に対する不満があった。殺害するため、家の中にゼリー状の着火剤をまいて火を付けた」などと話していたということです。また、14歳の少女の家にも油のようなものがまかれていて、2人は「お互いの家に火を付けようとして食用油をまいた」と話しているということです。警察は、事件に至ったいきさつや詳しい動機など調べています。少女2人が殺人や放火などの疑いで警察から事情を聴かれていることについて、2人が通う中学校が、宝塚市役所で記者会見を開きました。この中で、中学校の荻野勝彦校長は、1年半ほど前に、火の出た住宅に住む少女から家庭内で虐待を受けているという相談があり、学校が家族から話を聞いたところ、「しつけの一環だ」と話し、その後、少女からの相談はなかったということです。また、もう1人の少女は「成績のことで親から口うるさく注意される」と日常的に担任の教師に打ち明けていたということです。そのうえで、荻野校長は「2人は元気で明るい生徒で、今回の事件にはびっくりしている。ほかの生徒たちは動揺すると思うので、子どもたちの心のケアに努めたい」と話していました。