■プロレスリング・ノア創立10周年記念大会 第1弾『Summer Navig.’10 part1』最終戦
7月10日(土)東京・有明コロシアム
第7試合 スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
○潮崎豪
(20分11秒 ゴーフラッシャー→片エビ固め)
×棚橋弘至
■試合経過
棚橋が6年ぶりにノアへ参戦。迎え撃つのは方舟の若きエース・潮崎。試合開始直後、棚橋が自分への声援を要求するものの、飛ぶのはブーイングばかり。
序盤からダーティーファイトを見せる棚橋は、潮崎の後ろ髪を掴んでの太陽ブロー連打。さらに、雪崩式ドラゴンスクリューからヒザへの集中攻撃を開始。潮崎のヒザを鉄柱に叩きつけ、両手を広げてアピールする棚橋へまたもやブーイングが飛ぶ。
劣勢の潮崎は、フライングフォーアームで反撃。そこから変型バックフリップ、串刺しランニング逆水平チョップ、逆水平チョップ連打、ブレーンバスター、ジャンピングショルダータックル、袈裟切りチョップ、トラースキックと一気に畳み掛ける。
対する棚橋は、フライングフォーアームで突破口を作り、潮崎の背後からヒザにめがけて低空ショルダータックル。これで倒れた潮崎の脚を持ち、ドラゴンスクリュー。さらに、潮崎の逆水平を耐えると、スリングブレイド、ファルコンアローで追撃。そして、ハイフライフローでダイブするが、かわされて自爆してしまう。
これで形勢逆転した潮崎は、カウンターラリアット、ジャーマンスープレックスホイップ、袈裟切りチョップ、ローリング袈裟切りチョップ。そして、ムーンサルトプレスで宙を飛び、棚橋の顔面を押し潰す。
大ピンチに陥った棚橋は、ゴーフラッシャーを回避してダルマ式ジャーマン。そして、トラースキックを受け止めてドラゴンスクリューを繰り出し、テキサスクローバーホールド、スリングブレイドで、潮崎を追い込む。
さらに棚橋はコーナー最上段に上るが、潮崎もおいかけて反撃。そして、雪崩式変型ファルコンアローを敢行。最後は、潮崎がショートレンジラリアット、ゴーフラッシャーと繋ぎ、棚橋を沈めた。
試合後、潮崎は場外でうずくまる棚橋に声をかけて握手をし、退場して行った。
■試合後コメント
潮崎「まだまだ途中だと思う。まだまだ新日本の選手とやっていきたいですね。自分のわがままですけど、全員とやってみたい。(『GHCヘビー級王座を狙っていく?』)まだ自分自身が納得してないので、今は対新日本に専念していきたい」
棚橋「負けちまったなー……。アァー、クソ! 向こうの意地だろうな。(『ノアらしさを感じるのを楽しみにしていると言っていましたが?』)そういうのは、勝ったときに楽しむものだからな。(『いま、どんな感情が?』)悔しいなー。それしかねぇな。いつも調子はいいからさ。まぁ、向こうの意地だろうな。まぁ、このまんまじゃ終わんねぇからさ。(『潮崎選手がノアのエースとして、階段を上がった試合だったと思いますが?』)別に人の役に立つために来たわけじゃない。この借りは返すよ。ここで終わったら夢がねぇよ。たしかに潮崎はいいものを持ってる。俺ほどじゃねぇけどさ。もう1回だ」
第7試合 スペシャルタッグマッチ 60分1本勝負
○田口隆祐&プリンス・デヴィット
(14分13秒 ブラックホール・バケーション→エビ固め)
×エディー・エドワーズ&KENTA
■試合経過
両軍への応援合戦が行なわれる異様な雰囲気の中、田口とKENTAの先発で試合開始。
田口が腰を回転させると、KENTAがいきなりショートレンジラリアット。そして、パワーボム、裏拳、キック。これに対し田口は、フィッシャーマンバスターで反撃。しかし、エドワーズが飛び込んで加勢し、KENTAがスタナーで田口に追撃。
デヴィット対エドワーズの場面。田口とKENTAが番外戦を開始し、エルボーとキックを激しく打ち合う。さらに2人はもつれて倒れ、上になった田口がKENTAを場外へ追いやった。
デヴィット対KENTAの場面。KENTAがデヴィットにジャンピングフロントハイキック、田口にラリアット。そして、打撃連射、スワンダイブミサイルキック、串刺しフロントハイキック、串刺し低空ドロップキック、フィッシャーマンバスター。これに対しデヴィットは、スピンキックで反撃。
この後、控えのエドワーズが、ロープへ走った田口の背中にキック。これで田口は失速し、エドワーズのトペラリアット、背中へのダイビングフットスタンプ、KENTAのジャンピングフロントハイキック、フライングラリアット、2人同時のキック攻撃などで攻め込まれる。
劣勢の続いた田口だったが、デヴィットの加勢を受けて復活。トレイン攻撃のあと、田口がエドワーズに前落としを見舞うと、すかさずデヴィットがダイビングフットスタンプ。そして、田口がジャーマンスープレックスホールドを決めるものの、カウントは2。
ここでKENTAが乱入するが、デヴィットがドロップキックで迎撃。すると田口は、鹿殺しでエドワーズに追撃し、最後はデヴィットとのブラックホールバケーションで勝負を決めた。
試合後、田口とデヴィットがコーナーに上ってアピールすると、場内がブーイングに包まれる。そんな田口にKENTAが後ろから突っかけて一触即発となるが、セコンドたちが制止。田口は、KENTAに見せ付けるようにタグダンスを踊ってから退場した。
■試合後コメント
田口「新日本の逆襲が始まりますよ。そののろしは(6/19)大阪で上がったんで、その火種を消さずにやって行きますよ。今日は最高の結果。できればKENTA、あの野郎から獲りたかった」
デヴィット「明日の後楽園ホールの(IWGP Jr.)タイトルマッチでも、青木(篤志)に必ず勝ってみせるよ。(※日本語で)シンニホンJr.、イチバンデス」
田口「新日本のファンの皆さんには、今まで悔しい思いをさせましたけど、その味わった悔しさ以上のうれしい結果、いい結果を出していきますよ。これからはノアのファンが苦しみを味わう。(タグダンスに対し)『気持ち悪いんだよ』というファンの声がありましたからね。気持ち悪いダンスを踊られて悔しいでしょう。そんなもん、俺だって気持ち悪いのわかっててやってるんで。その気持ち悪いダンスを踊り続けてやりますよ、ノアのリングで。僕もデヴィちゃんもIWGP Jr.タッグのベルトしか興味ないですよ。でもね、『GHC Jr.タッグに挑戦して来い』というなら、よろこんで挑戦してやりますよ。(『デヴィット選手が言ったように、新日本Jr.が1番だと思う?』)もちろん。新日本が1番だと思ったから新日本に入ったんだから」
デヴィット「(※日本語で)アノー、デヴィットノシンニホンJr.、イチバンジャナイ。Apollo 55イチバン」
田口「ノアも凄いんだよ。ノアも凄いけど、新日本が1番なんだよ」
【写真:山本正二】