「布川事件」再審初公判 検察側が求める遺留品4点のDNA型鑑定について裁判長が判断保留
43年前(1967年)、茨城県で男性が殺害され現金が奪われた「布川事件」で、無期懲役が確定した男性2人に対する再審の初公判が、水戸地裁土浦支部で開かれ、2人は、あらためて無罪を主張した。
桜井昌司さん(63)は「第1回公判が始まりまして、ようやく無罪判決に向かってスタートしたということで、安心しました」と話した。
杉山卓男さん(63)は「眼鏡とかそういうのを(証拠として)見せられまして、当時の取り調べの様子を思い出しました」と話した。
初公判の罪状認否で、桜井さんと杉山さんは、「人殺しの犯人ではない」などと無罪を主張した。
また、弁護側は、桜井さんが「うその自白」と「否認」の間で揺れる心境をつづった「獄中日記」を示すなどした。
再審の焦点は、検察側が求める遺留品4点のDNA型鑑定を、裁判所が認めるかどうかだが、裁判長は判断を保留し、結論は次回の裁判が開かれる7月30日以降に持ち越された。
(07/09 21:05)