茨城男性殺害「布川事件」再審初公判 遺留品のDNA型鑑定が認められるかが争点
43年前に茨城・利根町布川で起きた強盗殺人事件で、男性2人が無期懲役の判決を受けたいわゆる「布川事件」の再審の初公判が9日午後、水戸地方裁判所土浦支部で開かれる。
桜井昌司さん(63)と杉山卓男さん(63)は1978年、最高裁判所が捜査段階の「自白」の信用性を認め、無期懲役の判決が確定し、1996年に仮釈放された。
しかし、2回目の再審請求審で、目撃者の供述調書や「自白」を記録したとされる録音テープの編集の跡などから、確定判決が有罪の根拠にした証拠の信用性が否定され、2009年12月に再審が認められた。
検察側は、新たに遺留品4点のDNA型鑑定を請求して争う構えの一方、弁護側は、取り調べの際に2人のDNAが混入してしまった可能性があるなどとして鑑定に反対している。
9日の再審初公判では、43年前の犯行現場で採取された遺留品のDNA型の鑑定が認められるかどうかが争点となっている。
(07/09 06:18)