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民主票固めに労組苦心 薄い与党効果、組合員動かせず

2010年7月10日2時18分

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 民主党を支持する労働組合が、参院比例区で身内の組織票固めに苦心している。政権交代による「与党効果」があがっていないためだ。期待する政策を実現するには、組織内候補の得票で力を示す必要があると説く。だが、そうした動機づけで組合員を動かすのは容易ではない。

 新顔を擁立した情報労連は「雇用を守る戦い」として組合員の危機感をあおっている。8割はNTTグループの従業員で、自民党政権下で動き出したNTT組織再編に雇用が失われると反対。政権交代でブレーキがかけられると期待していたが、支援してきた原口一博衆院議員が総務相、組織内の参院議員が総務副大臣に就いたにもかかわらず、原口氏が再編に前向きな姿勢を強めてしまった。

 原口氏は年内に結論を出すとしており、政権交代の果実どころか、逆に危機が目前に迫る事態に。情報労連は「再編阻止」を合言葉に、3年前を上回る33万票を目標に引き締めを図る。だが、NTT労組幹部は「我々と組合員には再編に対する危機感に差があり、まとまり切れていない」と漏らす。

 組織内候補に直嶋正行経済産業相を擁する自動車総連ですら、与党効果は必ずしも働いていないようだ。自動車重量税の軽減など総連が掲げた政策は政権交代後に一部は実現したが、「与党になって『業界、組合のエゴ』批判を意識している」(幹部)として成果だとアピールすることは避けている。

 「大臣効果がまったくないことを思い知った」(幹部)との声もある。5月下旬、総連が組合員に調査したところ、比例区で「直嶋氏の名を書く」は8.4%。3年前の参院選時と、さほど変わらなかったという。

 このため総連は「組合員がいつ期日前投票に行くかを確認」「投票所で配布される投票済み証の回収を徹底」と記したマニュアルをもとに組織固めを徹底。直嶋氏も自動車メーカーの工場や施設のある街を中心に回っている。(岩波精、大平要、稲石俊章)

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