女児に後遺症1億円で和解 長野の町立病院と
長野県波田町立波田総合病院で生まれ、退院後に重い意識障害を起こした女児(4つ)をめぐり、同県堀金村の両親らが「病院がビタミンKの投与を怠ったのが原因」として、波田町に約2億2000万円の損害賠償を求めた訴訟は17日、病院側が1億円を支払うことで長野地裁松本支部(高野輝久裁判長)で和解した。
女児は1999年3月26日に同病院で生まれ、4月5日に退院した。4月25日にミルクを戻すなど体調が悪化。別の病院で「ビタミンK欠乏による頭がい内出血」と診断され手術を受けたが、目が見えなくなり重い意識障害が残った。
両親側は「乳児にビタミンKが不足すると、頭内で出血が起きやすくなり、ほとんどの病院が投与している」と過失を主張。病院側は「1カ月検診で欠乏している乳児だけに投与した」としていた。
昨年6月に裁判所が和解を勧告し、協議を進めていた。 (了)
【共同通信】
|