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強制連行悲劇忘れない 花岡事件生存者が証言 大館
 | 事件当時の状況を語る汝さん(左端) |
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太平洋戦争末期、強制連行された大勢の中国人労働者が犠牲となった「花岡事件」を後世に語り継ごうと「中国人強制連行フォーラムin大館」が29日、秋田県大館市であり、来日した中国人生存者や遺族が事件の悲惨さや平和の尊さを訴えた。 歴史研究者や弁護士らの実行委員会の主催で、市民約30人が参加。事件の生存者の汝永建さん(88)=山東省=は当時を振り返り「厳しい労働と栄養不足で病死した人も多かった。日本の軍人に頭を殴られた傷あとが残っている」と証言した。 汝さんは「生きていることが幸せ。65年前は奴隷のような扱いを受けたが、きょうは日本の友人に歓迎された」とも語った。ともに来日した犠牲者の遺族4人も家族を失った悲しみを訴えた。 花岡事件は1945年6月、旧花岡町(現大館市)に強制連行された中国人が過酷な労働や虐待に耐えかねて蜂起。捕らえられ、拷問などで419人が死亡した。 事件から65年を迎える30日、大館市主催の慰霊式が同市の十瀬野公園墓地で行われる。
2010年06月30日水曜日
- 秋田

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