2010-07-10 11:28:46

漫ろにたゆたう土曜日と想い出のあいだに

テーマ:blog

休日になると、あらかた「どこかに行かなくちゃ」。という衝動に駆られる。
しかもそれは義務感と焦りを伴う
「どこかに行かなくちゃ」。だから少々うんざりする。
今日はのんびりオウチで過ごそう、と決めた日でさえ
心の奥にはこの衝動が潜んでいる。

それは恐らく、幼き頃の習慣に由来されている。
幼き頃の習慣や経験というものは、恐ろしいもので、
善くも悪くも後の人生にかなりの影響を与えている。
衣食住、思想、価値観、どれをとっても
幼き頃の習慣(換言すれば両親の習慣)が
間違いなく今の私の礎となっている。

何しろウチの両親は出かけることが好きで、
毎週日曜日には家族で必ずどこかに出かけていた。
おかげで小学生時代には休日に友達と遊んだ記憶がさながらない。
今思えば、平日は友達の日・週末は家族の日、と子供心に割り切っていたのだ。

父が遊びに長けていることで、
それは海に山に川に、大抵アウトドアな遊びで、
春夏秋冬、十分にそれぞれの四季を感じながら、私の隣にはいつも自然があった。
かくして、私は常に自然を求める性分となってしまったのだ。

そんな私たち家族といつも一緒だった「もの」がある。
休日前夜になると、かなりの熱情で以てせっせと翌日の準備をし始める父。
そして母も、父と同じ温度で以てお弁当の準備をしていた。

出かけるときは決まってLL.Beanの えの色が異なる二つのバッグを使っていた。
当時の私がすっぽり入りそうな程大きなそのバッグは、
ネイビーとグリーンがあって、それぞれの用途も決まっていた。
ネイビーには母担当のお弁当や水筒を、グリーンには父担当のアウトトアグッズを。

私達家族と長年行動をともにしたそのバッグは、今も現役で我が実家で活躍中。
父がサーフィンに行くときのお供にしている。

そして私もミニサイズながら同じバッグたちとしっかり同居中。
今でもアウトドアなお出かけの時にはつい手を伸ばしてしまう。
言葉にすれば相棒という言葉がしっくりくる、そんな存在。
このバッグを手に取る度、家族との様々な想い出が鮮やかに蘇るのだ。

バッグだけに限らず、
時折「もの」をきっかけに昔の自分と今の自分が手を繋ぎ、対話することがある。

時代は巡れど人の想いは普遍なのだと思う。
自分自身の大切な想いを、洋服というツールを使って表現していきたい。
そして、私の作った洋服たちがまた、人々のそのような存在になり得ればー。
それ程うれしいことはないと思うのです。

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そんなことを想い出しながらも,,,
想い出とは裏腹に、
明日こそは「しないこと」をしてみよう! 
と、考えていたのでした。

微睡みの中にて。@伊豆



追伸 : The 幼少写真館

注①
見よう見まねでサーフィンに挑戦する2歳。
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注②
父と2歳の私。
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注③
トラディショナル!
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注④
ファミリアがすきでした。
そしてファミちゃんとリアちゃんなら、ファミちゃんがすきでした。
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注⑤
お気に入りの洋服屋さんにて。
4歳の私。
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