クアラルンプール
コンドミニアムは決まったＴさんのＫＬ滞在二日目
午前１０時 Ｔさんのコンドミニアム候補ＮＯ２のダイナスティ ガーデン コンドミニアム見学
『少し不満もあるけれどエアコンも天井ファンもない部屋にファンを付けて１５００リンギットにしてくれる？』家内が若い女性の不動産屋とオーナーのボーイフレンドに言った。
『その条件をＯＫしたら必ず借りるか？』不動産屋は言った。
オーナーは現在タイにいる。
オーナーのボーイフレンドがこちらの要望をオーナーに伝え返事をもらう。
『オーナーに聞いて電話で連絡するから』ということになった。
この物件は少し暗いなどの不満があったもののＴさんも気にいったようだった。
その後プチョンへ。
Ｔさんのコンドミニアム候補★輝く第１位のアセアナ プテリ コンドミニアムの、１４階、角部屋で１６００リンギットという極めて理想に近い物件を見にいった。
例によってカルビン君とゲートで待ち合わせ。
『あいつめ、だんだん服装がラフになっていってるわ。初めてあったときはスーツ着てたのに２回目はＹシャツ、今日はＴシャツだわよ』。
『うわー明るい、ここはいいわね。 眺めもいいし、風通しも最高、これで１６００リンギットは安いわ』家内が言った。
まったくその通りだった。
風通しが良くてエアコンが要らないほど。
即決したいところだったが問題が一つ。
自宅で設計の仕事をしているというエンジニアの現在住んでいる人が引越していくのが９月半ば。
Ｔさんが借りているコンドミニアムの賃貸期限は８月１５日
既に退去すると伝えてあるからどうしても出なければならない。
『どうしてもここに住みたいというのであれば、家具と猫５匹うちで預かるから一ヶ月安ホテルにでも泊まって・・』
私はそう申し出た。
『いや、ペナンのコンドミニアム2ヶ月延長できないか、サポート会社を通じてオーナーに聞いてみる』Ｔさんは言った。
そこで早速 Ｔさんはサポート会社に電話をしてコンドミニアム賃貸契約を2ヶ月延長を可能かどうかオーナーに聞いてくれるよう頼んだ。
『サポート会社も金にならないと思ってか、消極的だね』 Ｔさんは言った。
その後待てど暮らせどサポート会社から電話は来なかった。
この最良物件は諦めざるを得なかった。
そんなとき★輝く第２位のダイナスティ ガーデン コンドミニアムの担当の不動産屋から家内に電話がきた。
『オーナーが１５００でいいと言っている。天井にファンも付けると言っている。 いつ契約するか。金はいつ払ってくれるか』だって。
やった！ とうとう希望に叶う物件が現れた。
私は正直信じられなくて感動する思いだった。
『金はいつ払ってくれるかだって。中国系らしいわねぇ』家内は言った。
『ダイナスティ ガーデン コンドミニアムで決めよう。少し暗いけど完全な物件なんてないんだし』 Ｔ さんの奥さんがご主人に言った。
おお、とうとう決まった。
私はドッと全身の力が抜けるようだった。
時間は正午をとうに過ぎていて急に空腹を覚えた。
ここから少し行った所に美味しいバクテーの店があるからそこに行こうか。
ここのバクテーは美味しさで評判の店でいつ行っても客がいっぱいだ。
繁盛のし過ぎで夜８時頃にでも行こうものなら骨だけのクテーが出てくる。
この日も立って待っている客もいるほどの混雑
『美味しいね』
『うんうん』などと言いながら食べていると家内の電話がなった。
アセアナ プテリ コンドミニアムの不動産屋のカルビン君からだった。
『この前見たアセアナ プテりの１２階の物件 オーナーがエアコンとカーテンをつけて１８００リンギットのところ１６００でどうだと言ってるんだって』
なんと頑なに値下げに応じなかったオーナーが値下げに応じた！
『絶対１５００リンギットで貸せとオーナーに言って頂戴』という家内に不動産屋のカルビン君も困って、『ここの近くに大きな会社ができるし、将来電車の駅もできるから家賃はどんどん上がっている。１８００リンギットは妥当な金額なんですよ』と言ったものだった。
『何いってんの。あなたは知らないかもしれないけど、マレーシアの経済は今はまだ何とかもってるけど２年後は大不況になるのよ。そしたらここの借り手も付かないわよ。そうオーナーに言いなさい』家内は言った。
家内の強硬な要求を気の弱そうなカルビン君はオーナーに言えないでいたらしかったのだが『Tさんは明日ペナンに帰るから今日決まらなかったら終わりよ』という家内の言葉に意を決してオーナーにこちらの希望を伝えたらしい。
よくやってくれたカルビン君
私はカルビン君に深く感謝した。
私はこの朗報に小躍りする思いだった。
『私はプチョンに住みたい、空気もいいし、環境もいいから』 Ｔさんの奥さんは明るい表情で言った。
ほんとうに住みたい、何がなんでもここに住みたいという気持ちが現れていた。
ダイナスティ ガーデンから予定変更！
ご主人は頭を抱えるようにして悩んでしまった。
しかし良く考えてみればダイナスティ ガーデン コンドミニアムは家具付きで家具は必要な物は全部付いている。
一方のアセアナ プテリ コンドミニアムは家具なし。
現在Ｔさんが持っている家具以外、テレビ、冷蔵庫 ベット一つ ソファ ガスレンジ、あとは細々としたもの。
『アセアナ プテりに決めた』とは言ってはみたもののＴさんもＴさんの奥さんも迷ってしまった。
『コンノさんはどっちがいいと思いますか』奥さんは私に言った。
私は正直言ってダイナスティ ガーデン コンドミニアムだった。
理由は１５００リンギットという家賃なh全体譲れないと言っていたＴさんの希望に初めて答えてくれたのがダイナスティ ガーデンのオーナーだったのだ。
家具はすべて揃っているので買って揃える負担もない。
『心情的にはダイナスティ ガーデン コンドミニアムだけれど、奥さんの健康のためアセアナ プテリがいいですよね。アセアナ プテリのほうがいいと思いますよ』
ということで決まった。
ところで今回はダイナスティ ガーデン コンドミアムの若い女性の不動産屋にとても迷惑をかけてしまった。
さんざん値切って、やっと１５００リンギットにしてもらいながら断った。
とてもいい人だっただけに申し訳ないことをした。
『とても良くしてもらって、なんて言って断ればいいか分からないわ』家内は言った。
『こういう時はあれこれ言わないで正直に他を借りることになりましたって言うのが礼儀ってもんだよ』私は偉そうに言った。
『そう言いたいんだけど、できないわ』
結局本当のことは言わないで断った。
『私、今度日本に帰ったら必ずあの不動産屋にお土産を買ってくる』家内は言った。
『そんな何時になるか分からないこと言ってないで明日にでも何か持って行くべきだよ』私は偉そうに言った。
今までは二つのコンドミニアムの物件、同時進行で不動産屋とオーナーと交渉したことはなかった。
必ず一方に断られてから次と交渉したものだ。
同時進行で交渉してさんざん苦労をさせといて断った。
本当に悪いことをした。
ダイアンスティ ガーデンのオーナーにも迷惑をかけてしまった。
若いのにコンドミニアムを購入、
思いがけずもタイに転勤となって、早く賃貸に出しローンと管理費の負担を軽減したかったろうに。
そのため、他が１８００リンギットや２０００リンギットで出しているところ１６００リンギットという安い賃料で賃貸に出していたのに違いない。
これからは絶対やるまい。
『本当にありがとうございました。いいコンドミニアム二つも・・・どちらがいいか悩ませて貰って・・・感謝しています』
Ｔさんの奥さんは言った。
私はその一言で十分だった。
今日の２時いよいよ契約だ。
契約に必要なものはパスポートの名前と写真があるところのコピーと家賃３．５ヶ月分の現金
終わり。 |