山口組系組員、同席か…元琴光喜関への口止め料要求で

　大相撲の野球賭博事件で、恐喝容疑で逮捕された元力士古市満朝容疑者（３８）が今年３月、大阪市内で元大関・琴光喜関側に口止め料の支払いを要求したとされる際、同席していたのは指定暴力団山口組傘下の組員だった疑いがあることが９日、関係者への取材で分かった。

　元琴光喜関への恐喝未遂事件に組員が関与していた疑いが強まったとして、警視庁は、立件に向け、古市容疑者と組員との関係などについて詰めの捜査を進めている。

　また警視庁は９日、野球賭博への関与を認めている元大嶽親方（元関脇・貴闘力）が所属していた大嶽部屋（東京都江東区）を、賭博開帳図利容疑で家宅捜索した。

　古市容疑者は１月、野球賭博の口止め料などとして元琴光喜関から約３５０万円を脅し取ったとして逮捕されている。

　関係者によると、古市容疑者はその後も「暴力団側が１億円以上の口止め料を要求してきたが、自分がまけさせた」などとして、元琴光喜関に数千万円の支払いを要求。春場所中の３月に大阪市のホテル前であった交渉には、元大嶽親方が同席、古市容疑者側は山口組傘下の組員を伴っていたという。

　元琴光喜関側は古市容疑者側の要求を拒否。３月中に同市のホテルで元大嶽親方が古市容疑者と再び面会し、警視庁に相談したことを伝えると、要求は収まったとされる。