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国家という「物語」と故坂本多加雄氏と菅首相と

2010/07/07 15:34

 

 

先日、月刊WiLL8月号を読んでいたところ、拓殖大大学院の遠藤浩一教授の『菅直人総理』という亡霊――第三の道か破壊主義か」という記事が非常に興味深かったので紹介しようと思います。私はこれまで、菅首相や仙谷由人官房長官、鳩山由紀夫前首相には国という枠組みを否定・軽視したいという傾向があるのではないかと何度か書いてきましたが、遠藤氏はその点を平成10年に菅氏にインタビューした経験談をもとに分かりやすく説いています。

 

 遠藤氏は、「自立した市民が共生する社会を作りたい」と述べる菅氏に、なぜ「国民」ではなく「市民なのか」という点について質問したそうです。以下、少し長くなりますが、WiLLから引用します。

 

 《そこで、私は、こう訊きました。「市民」という用語の濫用は、むしろ菅さんが問題視しておられる公共心の欠如にアクセルをかけているように思われます、自立した市民の育成というのは、要するに公への責任感の回復ということでしょう、公共の利益の大事を説く菅さんこそ、「市民」ではなく「国民」という言葉を使うべきでは?

これに対する氏の回答は、「そうかな。日本人ほど日本に対する所属意識が強い人間はいないんじゃないかな。日本には亡命という文明がない。日本人は日本人の中に閉じこもっています。だから愛国心がないというのも大嘘だと思う。ある状況になれば、大きく動くと思うよ。日本人は意識の深いところで、しっかり国家に所属していると思いますよ。むしろ足らないのは市民意識で……」というものでした。

私などは、亡命という文明(?)がない日本人はつくづく幸福な民族だし、意識の深い部分で国家に所属しているのは決して悪いことではないと思うのですが、菅氏はそうは考えていないらしい。ご自身はともかく、日本人はしっかり国家に所属していると思っているらしいのです。じゃ、日本人を信じているんですね、との重ねての問いに対する返答は、いささか驚くべきものでした。

「逆だよ。そういう無意識的な所属意識しかないというのは問題だと思っている。国家というものがアプリオリにあって、そこに国民がいて、それで国家を大事にという発想が、僕の中ではちょっと違和感があるんだ

――天皇はどうですか?

天皇制というのは歴史的なものとしてまさに尊重すべきだと思う。僕のイメージの中の国家とは全く別だよね。国家というものはアプリオリにあるものではなく、自立した市民によって作られるべきものなんだ。そのとき国家に対する潜在的な帰属意識は、むしろそれを妨げる働きをする。国家という形での価値ということには、僕はやはり……」

――抵抗がありますか?

「うん。それは必ずしも戦後革新的な抵抗感ではなくて、何か、薄っぺらな感じがするんだよ」

こうした問答を通して、私には、菅氏の国家観、否、脱国家観というものがほの見えてきました(略)》

 

 …このやりとりを読んで私は、菅氏は歴史の流れをいったん断ち切り、国民を統合している国家という「物語」を否定し、あるいは新たに人工的な、自分の好む形に作り替えたいのだなと感じました。そして、私が尊敬する「国の歴史とは国民の物語」であると説いた故坂本多加雄学習院大教授とは対極的な立ち位置にあるな、とも。坂本氏は8年前に惜しまれながら亡くなりましたが、今、健在だったら、菅政権について何と評するだろうとも考えました。私は坂本氏について当時、こんな追悼記事を書いています。

 

【葬送】学習院大教授 坂本多加雄(さかもと・たかお)氏 [ 20021222  東京朝刊  社会面 ] (21日、東京・永田町の星陵会館で「偲ぶ会」)

 幕末の志士「君よく闘えり」

 しのつく雨に、会場のあちこちから「涙雨だね」の声が聞こえた。三浦朱門・元文化庁長官はあいさつで「きょうの天候は私たちの寂しい、無念な気持ちを象徴するようだ。坂本先生はさながら幕末の志士のような、国士ともいうべき人だった」と若すぎる死を惜しんだ。

昭和二十五年、名古屋市生まれ。過去への「共感」をもとに日本の新たな自画像を探った著書『象徴天皇制度と日本の来歴』で読売論壇賞を受賞するなど気鋭の政治思想史学者として注目され、平成九年の新しい歴史教科書をつくる会発足時には理事に就任。民間憲法臨調の委員も務めた。本紙「正論」欄の執筆メンバーとして「友好偏重外交の錯誤」や「政教分離論の非常識」などについて積極的に発言、活動の場は書斎にとどまらなかった。

靖国神社に代わる国立追悼施設を検討する官房長官の私的懇談会「追悼懇」では、委員十人のうちただ一人明確に新施設建設に反対。これからの活躍を期待されたが、初夏ごろから体調不良を自覚していた。

「苦しかったと思いますが、苦しいとも治りたいとも言わなかった。我慢強い人でしたが、こうした仕事が途中になったのは無念だったでしょう」

まだ結婚十年という妻、彩也子さん(四〇)は夫の闘病生活をこう振り返る。発病後も「追悼懇だけはできる限り出席したい」と論議の行方を気にかけていたが、病魔の進行は早く、十月二十九日、胃がんのため志半ばの五十二歳で亡くなった。

大学時代から三十年近い親交のある弁護士、中島修三さんが弔辞で「君が果たしえなかった諸々の国民的使命をぜひとも達成しなければならない」と遺志継承を表明し、「坂本よ、君よく闘えり」と故人を称賛。約百五十人の参列者全員で、故人をしのんで「海ゆかば」を斉唱して閉会した。(阿比留瑠比)》

 

 …この記事の中に出てくる「象徴天皇制度と日本の来歴」については、私が宮内庁を担当していた平成7、8年ごろ、同庁幹部から「読売さんはこういう素晴らしい本にきちんと賞を出している。産経さんも頑張らなきゃね」と言われ、ちょっと悔しい思いをした記憶もあります。確かにいい本でした。

 

 ですが本日はそれとは別に、坂本氏が平成10年にPHPから出した「歴史教育を考える 日本人は歴史を取り戻せるか」という著書から、当時、私が読みながら「我が意を得たり」と傍線を引いた部分をいくつか紹介します。以前、引用した菅首相が師匠とあおぐ政治学者、松下圭一氏とは180度、考え方の方向性が違います。

 

 《近代国家において最も大切だったのは、やはり物語の共有だったと考えられる。というのは、民族、言語、宗教などの要素は、確かに国家形成の大きな力となるが決定的なものではないのが、実際の多くの国民の例から明らかだからである》

 

 《ベネディクト・アンダーソンは国家を「想像の共同体」と呼んだが、その意味ではまさに国家は想像上の存在でしかない。日本国民といってみたところで、手で触れることのできるのは、日本人という属性を備えた個人に過ぎない。(中略)そこで、「国民は想像の産物に過ぎない」とか「国家はフィクションでしかない」という言い方がなされることが多く、そう発言することで、国家や国民を否定したり相対化できると考える人々が登場してくる。だが、そういう人々の思いこみとは逆に、そうした「想像」が、人々の心中にありありとしたリアリティを伴って厳然と存在していることは否定できない》

 

 《経済がボーダーレスになったことは確かだが、お金と物は国境を越えて動いても、大部分の人はそれほど移動することはないからだ。現在、頻繁に国際社会を移動しているのは、たとえば天才的なピアニストや芸術家あるいは科学者であって、彼らは世界中どこにいってもその能力や技能を発揮することができる。それは彼らの持つ能力や技能が普遍的な価値を有しているからである。また、最底辺の単純労働者もボーダーを越えて動いている。単純労働は複雑な知識や言語コミュニケーションを必要としないためだ。だが、大部分の技能や労働は特定の言語と特定のコミュニケーションの仕方、風習、文化を共有するところでのみ意味を持つ。特定の社会にあってはじめて能力を発揮できる仕事がほとんどなのである》

 

 《注目すべきは、それまでの国民の物語をご破産にするのではなくて、その国家の物語を過去との連続性のなかで書き換えることで、国家の構えをより国際的にしていくという過程が続いているということである。現在のヨーロッパ諸国は、かつてはひとつの共同体であり、それぞれの特色を発揮し発展する国家の時代を経て、いまや再び統合されるという物語があり、そしてそれぞれの国家にとっての統合の意味が語られる物語が形成されつつあるのである》

 

 《国家は、ウェーバー的な意味では基本的には「暴力の独占装置」であり、そのことで治安を守るという側面がある。国家が文字通り解消すれば、そこには私的な暴力集団が治安を維持するという社会が出現するだけのことである。(中略)「国家の解消」に、あらゆるプラスのイメージを持ち込んで現在の国民国家を批判し、さらに解体を唱えるというのは浅薄な議論であるだけでなく、危険な思いこみであることが多い。ここには、国内の秩序の保持という基本的な問題への考慮がないだけでなく、他の国との関係を論じる構えもないのである》

 

 …「国家観念の実態性は破綻する」「国家イメージは『市民』と『政府』に分解する」「国家観念は必要ない」と繰り返す松下氏の強い影響を受ける菅氏は、「外交・安保は苦手だ」と漏らし、先日のサミットにもわざわざ岡田克也外相を連れていきました。そもそも、国家自体を否定したいのだから、外交も安保も真面目に考えたことがないのも当然なのかもしれません。

 

 しっかし、日本も本当にとんでもないところまで来てしまいましたね。3年ちょっと前までは、私は日本の前途に大きな期待を持っていたのですが、最近では…。まあ、クヨクヨしても仕方がないので、できることを一つひとつこなしていくしかありません。こつこつと…。

 

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コメント(46)

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2010/07/07 15:44

Commented by 佐衛門 さん

クヨクヨしながら女房と事前投票に行って来ました。
アァ~~ア
民主が負けて公明とくっつくなんて事になったら。
万が一そうなったら
汚沢大明神に民主を出てもらうしか・・・・

クヨクヨクヨ せんべいでも食うか (-_-;)

 
 

2010/07/07 16:53

Commented by きんちゃん さん

小沢氏が最近、話している「公約を守れ」は選挙後の民主党分裂を図っているのではないかと考えています。

この方法なら公約は民主党の公約で私は関係が無いと言う立場も可能です。

自由党が強力になって復活し、残された民主党は血を吸われボロボロになり、やがて解散


そして最後に自分で権力を握るつもりなのではないでしょうか?

気に入らない人はいきなりバッサリと言う小沢氏の性格からして十二分にありえると思いますよ。

 
 

2010/07/07 17:05

Commented by kazu-haya さん

阿比留様

本文中にも同意なのですが、最後の一節は特に同意致します。
流れを変えたのが先の参院選なら戻すのも参院選であって欲しいものだと夢想しております。

 
 

2010/07/07 17:12

Commented by じょんくん2世 酒王 さん

「日本人は日本人の中に閉じこもっています。だから愛国心がないというのも大嘘だと思う。ある状況になれば、大きく動くと思うよ。日本人は意識の深いところで、しっかり国家に所属していると思いますよ。むしろ足らないのは市民意識で……」「そういう無意識的な所属意識しかないというのは問題だと思っている」「うん。それは必ずしも戦後革新的な抵抗感ではなくて、何か、薄っぺらな感じがするんだよ」

・・の中には今のいわゆる保守主義よりもより強い国家意識が見て取れて、むしろそういう意味で彼は総理でまだよかった、大統領ならばちょっと怖いな、と感じました。
人間てのは悠久の時の流れの中で見れば生きてせいぜい100年です。物語を共有することも必要でしょうが、それで旧ユーゴのようにバラバラな国家になるより、「日本国民」として自覚して生きるという姿勢もあると思います。

 
 

2010/07/07 17:30

Commented by Bero さん

そもそものところで、菅首相の中で国家観念というものが整然とあるのかどうか。ひいては、遠藤氏や故・坂本氏の言うところ(ナンなら松下氏の言うところも含めて)キチンと整理されているのかどうかさえ怪しいと感じますね。何やら小難しいことを言っているよう(引用された遠藤氏との会話中)で、結局のところ「外交が苦手…」などと聞けばそう感じざるを得ません。

いかにもマルクスの「ユダヤ人問題によせて」の一片を聞きかじったような、中途半端な国家・市民についての理解だけが残っているようで、危ういものを感じますね。

もちろん、私もろくな理解があるわけではありませんが。

 
 

2010/07/07 18:24

Commented by kumatarou さん

阿比留様、お疲れ様です。

>「逆だよ。そういう無意識的な所属意識しかないというのは問題だと思っている。国家というものがアプリオリにあって、そこに国民がいて、それで国家を大事にという発想が、僕の中ではちょっと違和感があるんだ」

多くの国民にとっては、菅氏の「自立した市民が共生する社会」に違和感を感じるはずです。
とはいっても、今は総理になってしまったのだから、仕方ないですね。
それにしても、外交、安保が苦手と自認する人物が首相に立っていいのか。
首相にとって一番大事な仕事がなんなのか理解してないのではないだろうか。
これも、選挙を経て、与党になって選ばれた人物なのですから、仕方がないですね。

 
 

2010/07/07 18:57

Commented by cotton さん

日本代表選手たちが肩を組んで君が代を歌い、帰化した選手が「日本人になって誇りに思う」と言っていました。
なのに、国旗・国歌法に反対する人たちが首相になったり、大臣や与党の幹部なったりしているのは不可思議で、また情けないことだと思います。
根本に国や国民を守る考えがなければ、外交や安全保障政策などもできないでしょう。
菅内閣になってからのやり方や菅さんの発言、幹部の発言などを見ていると、支持率が急落しているのは当然だと思います。

 
 

2010/07/07 19:43

Commented by Todd さん

鳩山の場合はどこかの中学、高校の生徒会レベルの空想ごときだったが菅は完璧に確信犯だな。始末が悪い。形を変えたヒットラーと大差ない。

 
 

2010/07/07 20:21

Commented by 人生 さん

貴殿同様の指摘を出来ない政治家連中が駄目なんじゃないでしょうか?

 
 

2010/07/07 21:05

Commented by hizuki さん

こんにちは。
鳩山氏の突然の辞任から菅政権に移行したとき「もうしょうがないね」という言葉が浮かびます。

実在しないものを実在させてきた日本の国の物語の有り難みを、菅首相は自分の考える市民が彼の喉元に「やいば」を突きつけるということを想像、いえそうされなければ解らないのでしょう。
もうすぐ東京地方ではお盆がそして8月15日がやってきます。
政治と宗教と野球の話云々を思い出すたび、特に宗教の話を家庭の中からも排除してしまったツケをこれから払わなければならないと思います。

菅さんに今なったということは、裏を返せば期が熟した証と前向きにとらえています。

 
 

2010/07/07 21:16

Commented by ごんた さん

阿比留さんこんばんは
遂に民主党が本気出して来ましたよ

日韓戦後処理は不十分=「改めて決着必要」-官房長官
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010070700917

 
 

2010/07/07 21:21

Commented by 縁側 さん

阿比留さま こんばんは

 >国家というものはアプリオリにあるものではなく、自立した市民によって作られるべきものなんだ。そのとき国家に対する潜在的な帰属意識は、むしろそれを妨げる働きをする。

 :なるほど、建て替え可能な住宅をイメージしてるのでしょうね。とすると、それまで住んでいた住人の価値観等を排除する方向で動くことになる。つまりは「革命」こそが正しい国家を創ると言いたいのでしょう。その人が行政府の長たる現総理大臣なんですよねー。

 
 

2010/07/07 21:22

Commented by 阿比留瑠比 さん

佐衛門様
 公明党は、小沢氏とは組んでもいいけれど、かつて池田大作名誉会長の国会証人喚問を要求した菅首相とは組みたくないようです。参院選後は、民主党内政局の取材・執筆をしなければならないようです。

 
 

2010/07/07 21:24

Commented by 阿比留瑠比 さん

きんちゃん様
 小沢氏はこの20数年間、他の政治家から「しばらくは静かにしておれ」などと言われたことがないので、菅氏に対してよほど腹に据えかねるものがあるのでしょう。それと、菅民主党が勝ちすぎると自分の出る幕じゃなくなるので、ほどほどに負けた方がいいと考えているのかと。

 
 

2010/07/07 21:26

Commented by 阿比留瑠比 さん

kazu-haya様
 私は12年前の今頃、当時の橋本首相が参院選で大敗し、辞任を表明したその日に政治部に配属になりました。それからずっと、参院は「良識の府」ならぬ「政局の府」であり続けているように感じています。

 
 

2010/07/07 21:27

Commented by 阿比留瑠比 さん

じょんくん2世 酒王様
 私は、菅氏のそれは国家意識というよりも、権力欲・独裁志向に近いのではないかと感じています。まあ、あくまでそう思うというだけですが。

 
 

2010/07/07 21:30

Commented by 阿比留瑠比 さん

Bero様
 そうですね。菅氏はあまり読書も好きではないらしく、国会答弁その他でも、「あれは10ページだけ読んだ」「まだ読み始めたばかり」というような言い方をしますね。本当にその思想を咀嚼し、血肉とするのではなく、都合のいいところをつまみ食いするタイプなのかもしれません。

 
 

2010/07/07 21:32

Commented by 阿比留瑠比 さん

kumatarou様
 ええ、なってしまったものは仕方ないと思います。ただ、国民は民意を選挙その他で示すことで、首相を交代させる力もあります。まあ、そうは言ってもどうなるか分かりませんが…。

 
 

2010/07/07 21:49

Commented by YAMATO さん

阿比留さん こんばんは。
>国家という形での価値ということにはボクはやはり抵抗がある…なるほど、民主党のバラマキマニフェストの裏側に、国家解体を目指す法案がちりばめられている理由がよっく分かります。
でも、国民にはそこらあたりのことが少しずつ見えてきたと思いますよ。菅政権の支持率低下は、思いつきの消費増税言及の影響だけではないような気がします。

 
 

2010/07/07 22:04

Commented by 一閑 さん

阿比留記者

> 菅氏は歴史の流れをいったん断ち切り、国民を統合している国家という「物語」を否定し、あるいは新たに人工的な、自分の好む形に作り替えたいのだな...

もし「先天的なもの」としての国家を否定するのが「自立した市民」なのであれば、菅総理の抱く国家像=日本の国体は良くて寡頭制...恐らく前衛的エリートによる党独裁と判断しても良いとみました。 所信表明において「私を信じて」云々の件を最後に持って来たのは有権者に対する哀願...前任者が完全に信用を失していた為...と思っていたのですが、遠藤氏の著述から推察すれば、あれは白紙委任状の要求であったと理解しても良い様ですね。

結局「イラ菅」と呼ばれる原因も、前衛的リーダーたる己に対して異論を唱える事自体が許容出来ない由縁なのかな? それでいて地道な説得を有権者にする訳でもないのだから、独裁指向が強い事だけは間違いないのか...えらい奴が首相になっちまったもんだなぁ...♪

 
 

2010/07/07 22:18

Commented by gidagoro さん

 こんばんは 志半ばで無念だったお方の、万分の一もこの世に貢献できていない無駄飯食らいの田舎者で残念です。
 われわれの息子や娘が子育てする日本が、何千人もの若者を一晩で消息不明にしてしまうとか、娘たちを何十万人も攫っていくような暴力に支配される世の中にだけはなって欲しくないと願うばかり。
 普通の国民である私たちが望んでいるのは、総理や法務大臣が考えている治安ではないはず。ここは他国に日本を捧げるのではなく、(あの国とその国以外の、)よその国を日本にくっつけるくらいのことを政治家も考えてくれないものでしょうかねえ。尤も分捕ってやりたい日本よりも良い国は思いつきませんが。

 
 

2010/07/07 22:34

Commented by nagar さん

阿比留瑠比さん 蒸し暑い中ご苦労様です
私は国家とは走る車のようなものだと思っています。車本体と燃料と運転者で成立っており、長く使って愛着が生まれます。国家も同様に領土・政府・国民と言うフィジカルなものでそこに居て自然に帰属意識が生まれるものではないでしょうか?
菅氏は国家と国民を対極に置くお得意の論理のすり替えであり騙されないことが肝要です

 
 

2010/07/07 22:52

Commented by 小野まさ さん

> 大部分の技能や労働は特定の言語と特定のコミュニケーションの仕方、
> 風習、文化を共有するところでのみ意味を持つ。特定の社会にあって
> はじめて能力を発揮できる仕事がほとんどなのである

はいはい。自分は一応システムエンジニアが生業でして、
機械相手のプログラミングもしますが、仕事の大半は顧客や仕事仲間に如何に設計を誤解なく伝えるかですね。プロジェクトの極楽地獄もそれで決まります。要は技術職も日本語能力が一番大事なんです。他の仕事、営業もライターも漫画家も(えらい狭いな)も同じだと思います。
これが日本沈没になって海外で英語で同じ仕事を始めたとして、自分のスキルやら経験が何処まで活きるか非常に心許ないですね。あっという間に「無能の人」になります。故に、自分が生きんとすれば日本社会を守らないとイカンのですよ。国家解体を目論む輩とは不倶戴天なのです。

 
 

2010/07/07 23:57

Commented by hahaha さん

阿比留さま、ありがとうございます。

民主党にとって国家は「物語」ではなく、
刹那的なTwitterでしかないのですね。

 
 

2010/07/08 01:23

Commented by nihonhanihon さん

To 阿比留さん

小難しい理屈は全てすっ飛ばしました(笑)。

>日本人ほど日本に対する所属意識が強い人間はいないんじゃないかな。

そうは私は思いません。

そんなに所属意識が強い人ばかりだったら、北朝鮮による拉致に手を貸すような日本人はいても数人程度にとどまったでしょう。
「国のようなモノが破たんしたって、俺たちが頑張りさえすれば生きて行けるから気にしない」、そんな主張の人をこれまで何人も見かけました。
所属意識が五星紅旗や大極旗やトリコロールよりも低いからこそ、良くも悪くもここまで喧々諤々の意見が飛び交うわけですし・・・。

たまたま菅氏の若かりし頃の周りの大人がガチガチの国家主義者だっただけ、というようなオチなのかもしれません。

いずれにしても、初山氏に続き菅氏もまた、世間の認識状況を理解できていないのでしょう。




 
 

2010/07/08 01:23

Commented by nihonhanihon さん

訂正:初山→鳩山

 
 

2010/07/08 02:36

Commented by chiave さん

>「自立した市民が共生する社会を作りたい」

 こんな寝言を言っていられること自体が、どれほど日本という国家によって守られているかという証拠ですよね。
 国家としてのたがの緩んだ地域で、どれほど不穏なことが起こるか、テレビがこれほど垂れ流しているのに。
 国家なんか役に立たない、なくても自立していけるなんて意見を見ると、鼓腹撃壌の故事を思い出して、悲しくなります。
 それほどまで、国家によって庇護されているということは、喜ぶべきことではありますが。

 
 

2010/07/08 02:47

Commented by chiave さん

 いつも選挙のたびに思うのですが、「得票を減点する投票」ができたらいいのに。批判票として他の政党に入れるなんてまどろっこしいことせずに、直接減点できる方が正しい批判票なのではないでしょうか。

 
 

2010/07/08 02:56

Commented by chiave さん

To danjiki999さん
>国民のほとんどは右にも左にも関心がないのだから、普通の国民に向けた意義のある記事

はじめまして。そういう記事が、このブログにあるからこそ、皆さんここを読んでおられるんじゃないでしょうか。

 
 

2010/07/08 03:24

Commented by 小野まさ さん

danjiki999さん

> 国民のほとんどは右にも左にも関心がないのだから、
> 普通の国民に向けた意義のある記事を書かれたほうが

右とか左とか勘違いも甚だしいですな。
そんな風にイデオロギー的な問題に拘っているのは寧ろ貴方です。皆が関心を持っているのは(持つべきなのは)サバイバルの問題です。
日本人の大部分は日本という国があってこそ、能力を発揮し生業を成り立たせることが可能であるにも関わらず、その国を解体しようとしている馬鹿者が居て、それが民主党であるということです。
この時期にこれ程意義あることはありますまい。

 
 

2010/07/08 06:40

Commented by above-well さん

阿比留様、おはようございます。

 エントリ違いのコメントで申し訳ありませんが、今日の産経新聞にはがっかりしたのでコメントさせてください。
 私は九州で産経新聞が読める事となってすぐ購読しました。他の新聞は購読しておりません。そして今度の参議院選挙は、日本の将来を決める大事な選挙だと思っています。その情報を知りたいのですが、一般には選挙より大相撲の野球賭博の話ばかりで大きな不満を持っていました。

 そして今日の産経新聞の第三面で「大相撲VS.サザエさん」の見出し。

 テレビの視聴率など新聞三面で取り上げるニュースではありません。

 阿比留様のブログで言っても仕方がない事実ですし、阿比留様に言っても仕方がない事とは重々承知ですが、どうしても言いたくてここにてコメントさせて頂きました。

 今の日本で選挙以上に大切な事はないと思いますが、日本国民は選挙より大相撲が大事と思っているのでそれに追従しているのでしょうか。


 
 

2010/07/08 07:00

Commented by 摂津の守 さん

さて、今日は時間があるから、阿比留さんの「民主党と日教組」のブックカバーを外して、表紙ジャケットを高らかにして読みながら電車に乗りまくるぞ!

 
 

2010/07/08 07:12

Commented by 阿比留瑠比 さん

cotton様
 ええ、だから私は以前から、諸外国への注意も喚起しつつ、「日本の本当の的はむしろ日本人ではないか」と言い続けているのです。この国は、外からの攻撃よりも、むしろ内部から壊れていく懸念を禁じ得ないので…。

 
 

2010/07/08 07:13

Commented by 阿比留瑠比 さん

Todd様
 まあ、ヒトラーほどの内的確信は持っていないようですが…。

 
 

2010/07/08 07:41

Commented by 阿比留瑠比 さん

人生様
 うーん、こういう指摘はそれほど一般受けしないでしょうし、政治家が強調しても、なかなか理解されないということはあるかもしれません…。

 
 

2010/07/08 07:43

Commented by 阿比留瑠比 さん

hizuki様
 こんにちは。今年も8月15日は靖国神社に参拝と取材のために行くつもりですが、閣僚が誰も参拝しない、静かな日となりそうですね。

 
 

2010/07/08 07:45

Commented by 阿比留瑠比 さん

ごんた様
 こんにちは。その仙谷氏の発言は、今朝の紙面でも取り上げましたが、ここでもまた改めて論じてみたいと思っています。

 
 

2010/07/08 07:46

Commented by 阿比留瑠比 さん

縁側様
 こんにちは。>建て替え可能な住宅をイメージ…上手い比喩ですね。そりゃ住宅なら、できれば新しい方がいいですからね。そういう人がいてもいいのですが、そういう人たちが政権中枢を担っていると思うと…。

 
 

2010/07/08 07:49

Commented by 阿比留瑠比 さん

YAMATO様
 こんにちは。>国民にはそこらあたりのことが少しずつ見えてきたと思いますよ…私がいま感じている人工的で無機的な、合理性だけが幅をきかす独裁社会への不安や恐怖が共有されてきたとしたら、それはありがたい話だと思います。

 
 

2010/07/08 07:51

Commented by 阿比留瑠比 さん

一閑様
 >菅総理の抱く国家像=日本の国体は良くて寡頭制...恐らく前衛的エリートによる党独裁…。極論でしょうが、私は10日発売の月刊V0ice8月号で、これについて「プロレタリアート独裁」を志向しているのじゃないかと書いてみました。

 
 

2010/07/08 08:10

Commented by ぱんたか さん

To 阿比留瑠比さん

 お早うございます。
 横レスですが。

>cotton様
> 「日本の本当の的はむしろ日本人ではないか」と言い続けているのです。この国は、外からの攻撃よりも、むしろ内部から壊れていく懸念を禁じ得ないので…。

 全くその通りです。
 「日本は悪いことをした」という戦後史観に犯されている限り、残念ながらこの傾向は続くでしょう。
 迂遠ですが、この“戦後レジーム”の克服がカギかと。
 何とかの一つ憶えです。

 
 

2010/07/08 11:03

Commented by sf01 さん

郵便学者・内藤陽介のブログ “漢江の奇跡”の原資
http://yosukenaito.blog40.fc2.com/

エントリ違いかもしれませんが、タイムリーな話題なので。
政治ブログではないのですが、面白い記事が多々ありお薦めです。

 
 

2010/07/08 12:09

Commented by Todd さん

来週、7月13日~7月16日は靖国神社のみたま祭りです。
久しぶりに日本の良心に触れに行って来ます。

 
 

2010/07/08 22:57

Commented by 033370 さん

1、自主憲法を制定する。
2、東京裁判の呪縛を解く。
3、アメリカに頼らない防衛力を持つ。
藤原正彦さんの文藝春秋への最近の寄稿より。

以上の3点を放ったらかして税制をいじろうとも、国民の生活が第一と言おうとも、何も変わらないと思います。
勿論シナと朝鮮には「“日中条約”“日韓条約”で過去の清算は全て終わっている。」と菅首相には言ってほしいものです。


 
 

2010/07/08 23:01

Commented by 王マイゴッド さん

阿比留さま、こんばんわ。

外交・安保が苦手で、経済・財政もわからない。
何でこんなのが一国の首相などやっているのでしょうか。
目だった実績といえば、
野菜を食べることくらいしかないのではないでしょうか。

次は宮崎牛を食べようと狙っているのかもしれませんね。

今日の週刊新潮で櫻井よしこ氏が、
民主党マニフェストに、民主党の実績として、
日米同盟を深化させたとか
宮崎の口蹄疫に対応したとか出ているが、
何を言ってるんだと批判していますが、
櫻井氏の言うとおりだと思いますね。

 
 

2010/07/09 16:43

Commented by kazoeuta さん

>「国家イメージは『市民』と『政府』に分解する」「国家観念は必要ない」と繰り返す松下氏の強い影響を受ける菅氏は、・・・・・
国家自体を否定したいのだから、外交も安保も真面目に考えたことがないのも当然なのかもしれません。


松下氏は,その著作「市民自治の憲法理論」のなかで「自衛権」は「個人自衛権」から出発し,「個人の自衛権にもとづいて国民社会規模において,軍隊設置の選択をふくめて国民的自衛システムを展開する必要」があると説いています。

また,「外交」は「国家が独占しない。自治体外交・民間外交がある。」と説かれます。

即ち,見たくないものは見ない・見えない,関心の無いことしたくないのが首相以下の現政権を含む民主党社民党の面々と云うことです。


 
 
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2010/07/07 19:19

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ヤクザ好き? おれ、ヤクザ嫌い。 まず、山口組に住吉、稲川会辺りがなくなればいいね。 基本的にヤクザは大した人間ではないから。 中には話しの分かるヤクザもいるかもだけど、 基本的にはクズって…