・・・<『ガンで死んだら110番』、「増補版に寄せて」を抜粋開始>・・・
*増補版に寄せて
●「マフィアが食い物に」毎日記事の衝撃
マスコミのガン報道が変わりつつある。
「ガン医療に警鐘−『マフィアが患者を食い物に』」。
衝撃的な見出しにわが目を疑った。
『毎日新聞』(2007/2/24 北海道版)。
さらに「死因の8割は抗ガン剤の副作用」の見出し。
掲載写真を見て、さらにおどろく。
マイクを握った私の顔写真。
「環境問題評論家・船瀬俊介さん講演」とある。
これは2006年10月21日、東京で開催された「第一回・世界一元気 ガン患者学ワールド」での私の講演を半ページで採録した記事だった。
それにしても、地方版とはいえ三大新聞が、よくぞ私の講演を掲載したものだ。
その内容は「−−−『ガン患者を食い物にするガンマフィアが存在する』。
船瀬さんは『ガン医療の巨大マーケットで潤う医療産業の存在を指摘し、三大療法(手術、放射線、抗ガン剤)一辺例の現代医学のガン医療に警鐘を鳴らす」とある。
記事をまとめたのは山田寿彦デスク。
よくもこんな“過激”な本当の記事を載せたものだ。
ちなみに、この記事を見せると誰もが「マフィアって、この人?」と、怖い顔の私の写真を指差す。
それほど我ながらおっかない顔で正面をにらみつけている。
●「書いてはいけない」タブーなのに
冗談はさておき、この『毎日』の記事内容は、きわめて簡潔に私の講演内容をまとめている。
一部を紹介する。
「抗ガン剤はガンを治せないのではないか。
患者の免疫力を落とし、二次的ガンを発生させるのではないか。
毒物ではないか。
これらの質問に厚生労働省の技官は『その通りです』と答えた」
「アメリカ国立ガン研究所の所長が85年に『ガンの化学療法は無力だ』と議会で証言したことがある。
抗ガン剤は毒でガンを弱らせる。
しかし、ガン細胞は遺伝子を変化させ、耐性を獲得する」
私は自分の講演録ながら、マスコミがついにここまで書いたか……という深い感慨を覚えた。
これらのガン治療をめぐる「真実」は、マスコミにとって書いてはいけないタブーだった。
理由は明白だ。
マスコミはスポンサーからの広告収入によって成り立っている。
新聞社といえども購読料収入の何倍もの収入を広告料に頼っている。
皮肉なことだが、私の先輩格の大手新聞社の記者Tさんが「化学調味料は体によくないので赤ちゃんにはひかえましょう」と書いただけでデスクに呼び付けられ「広告の苦労を考えろ!」と怒鳴りつけられ、飛ばされたことがあった。
もう30年ほども前の話。
化学調味料の大手スポンサーA社からの圧力で6年間も閑職に追いやられた彼は心臓発作で倒れ、髪もまっ白に。
「お前はどうしていつも本当のことを書くんだ!」と怒鳴られた新聞記者……。
その心中は察するに余りある。
●15兆円ガン産業の中枢は国だ
だからこそ『毎日新聞』北海道支局の山田デスクの記事は、マスコミ良心を貫いており衝撃的なのだ。
内容を続ける。
「−−−抗ガン剤の副作用で造血機能破壊が一番恐ろしい。
ガンと闘う免疫細胞まで全滅させる。
ある大学病院(講演では実名…*岡山大学付属病院)ではガン患者の直接の死因は8割が抗ガン剤などの副作用だった。
多くの医師は自分がガンになっても抗ガン剤は絶対使わないと考えている」
「現代医学の問題点に自然治癒力の軽視がある。
古代ギリシャの医師ヒポクラテスは『人間は体内に100人の名医を持つ。 医者のなすべきことは名医を手助けすることだ』と言った。
しかし、日本の医学教育は自然治癒力を教えない。
『なぜ教えないのか』と代替療法を実践する医師に尋ねた。
『そんなことを教えたら、医者と薬屋はおまんまの食い上げだ』との答えだった」
「こんなことが、なぜまかり通るのか。
『患者よガンと闘うな』の著書で知られる慶応大学医学部の近藤誠医師に聞いた。
『ガン産業が存在する。 製薬メーカー、病院、医師。 中枢にいるのは国だ』と近藤さんは言った。
日本の国民医療費は年間32兆円。
二人に一人がガンで死亡するから、ざっと15兆円のガン市場が存在する」
この記事読了後、山田デスクに便りをしたためた。 感謝と同時に、彼の身の上が心配だったからだ。
「残り1年足らず、存分に暴れてみせます」という主旨の返事がきた。
つまり1年後に“飛ばされる”ことを覚悟しているのだ。
ジャーナリストとしての本分を貫いた彼のような記者がいたことを誇りに思う。
●テレビは製薬会社の圧力に弱い
テレビは新聞よりもさらにスポンサー圧力に弱い。
民放は、新聞と異なり、すべて広告スポンサーの丸抱えだ。
かつて『ニュース・ステーション』の知人ディレクターに「高性能のエネルギー自給エコハウス」を取り上げるよう頼んだことがある。
返事にア然とした。
「ウチは自然住宅、放送できないんですよね」
どうして?
「スポンサーがパナホームだから……」。 テレビの広告料は、ていのいい“口止め料”なのだ。
これがテレビ・メディアの真実。
だから巨大スポンサー製薬メーカーの儲け頭、抗ガン剤批判などタブー中のタブーだった。
それはNHKも同じ。
スポンサーは与党自民党であり、自民党のスポンサーは巨大製薬会社……。
厚労族議員が抗ガン剤批判番組など許すはずもない。
テレビの正体はそんなもの。
だから各社プロデューサーは広告主の機嫌を損なわないように腐心惨澹する。
すると問題が生じない番組は、料理番租か、族番組か、バラエティ番組くらいになってしまう。
「日本のテレビは、ドーシテ、食べてばかりいるのデスカ?」。
海外から来た外国人は、一様に肩をすくめる。
かくして“ラーメン特集”は毎日のように繰り返され、“大食い”タレントが持てはやされ、げびたリアクションの笑いがテレビ画面を占拠する。
●『筑紫哲也NEWS23』の変身
そんなテレビ界で、ガン報道に大きな変化が現れた。
『筑紫哲也NEWS23』。 2008年1月21日放映。 画面にメイン・キャスターの筑紫哲也氏が白いキャップをかぶって登場。 彼自身、肺ガン患者で療養中であったことはよく知られている。
帽子は抗ガン剤で頭髪の抜けた頭を隠すためであろう。
「……じつは、人間の体には、毎日だれでも約5000個のガン細胞が生まれているそうです」。
語り出しに、思わず耳をそばだてた。
これは現代のガン産業側からは、絶対に言ってはいけないことだ。
毎日5000個ものガン細胞が“健康な人”でも生まれている。
このことを認めると彼らの存在基盤(利権基盤)が崩壊する−−−。
まず、現代医学が依拠するウィルヒョウ理論(ガン細胞無限増殖論)が崩壊する。
医学テキストの一行目に書いていることが、嘘八百であることを認めざるを得なくなる。
ガン検診がデタラメでありペテンの極みであることも発覚する。
もはや「ガン細胞が発見されました!」と脅して、健康な人を“ガン患者”にでっちあげ、抗ガン剤、放射線、手術漬けにする“美味しい商売”もできなくなる。
だから、この民放有名キャスターの発言は、ガン・マフィアたちの利権構造を震撼させるものだったのだ。
タブーは破られた。
●「無知だった……」筑紫哲也氏の独白
「毎日、ガン細胞がこれだけ生まれても私たちがガンにならないのはナチュラル・キラー細胞(NK細胞)という免疫細胞が日々、これらガン細胞を攻撃しているからです」と筑紫氏。
画面は、ガン細胞を盛んに攻撃するNK細胞の顕微鏡映像を映しだす。
「これらNK細胞は心の影響を受けやすく気分が落ち込んだりすると数は減り、笑ったり、前向きの心を持つと増えるのです」と続ける。
つまり「心というものが、ガンに大きな影響を与える」ことをはっきり認めた。
画面にはガンの「いきがい療法」「笑い療法」のパイオニア伊丹仁郎医師(すばるクリニック院長)が登場。
ガン患者のモンブラン登山の「いきがい療法」「笑い療法」などの具体例が紹介された。
さらに「ガン生き抜く『いきがい療法』のいま」と題して、郭林新気功協会の萬田靖武代表が「ガンは酸素に弱い」と気功、呼吸の効用を説く。
さらに同番組はガン三大療法だけでなく、これら「いきがい療法」などを取り入れた新しい統合療法、代替療法などの必要性を訴える。
私や安保教授、ガン患者研究所の川竹代表などにとっては、あたりまえすぎることだ。 しかし、マスコミが全国ネットのニュース番組で、ここまで、われわれの主張に近づいてきた意味は大きい。
最後に筑紫氏が「自分は、こんなにも無知だったのか……と反省しています」とつぶやいた柔和な笑顔が印象的だった。
かれは、まちがいなく『抗ガン剤で殺される』(花伝社)など、私たちの本を読んだはずだ。
物足りなさは、まだまだ残るが、マスコミがここまでガン治療の真実に踏み込んだことは大きな一歩といえる。
●民主党、ガン代替療法を保険適用へ
2008年3月5日、政界もガン治療に一歩を踏み出した。
野党第一党の民主党は「統合医療を普及促進する議員の会」(事務局長、牧義夫議員)の設立総会を開催。
以前から民主党内には「代替医療を考える有志の会」があったが、それを拡大発展させた。
民主党議員88名(衆院46名、参院42名)が結集。
さらに広く会員募集中。
総会には東大名誉教授、渥美和彦医師が記念講演。
鳩山幹事長も推進する新しいトレンド。
ガン患者研究所もこの動きを支援している。
これが「ガン代替療法・保険制度適用」法案につながるはずだ。
欧米では代替療法にも保険適用の道が開かれている。
たとえばドイツでは患者の希望する代替療法が保険適用となる。
たとえば森林浴セラピーなら3週間は保険から医療費が支給されるのだ。
少なくとも、日本でもドイツ並みに代替療法へ保険適用を認めるべきだ。
これで、三大療法と肩を並べて勝負できる。
アメリカでは、すでに1990年OTAリポートで米政府が「代替療法の方が、三大療法より優れている」ことを公式に認めた。
以来、いまやアメリカでは三大療法と代替療法との比率は4:6と逆転している。
こうして、アメリカでは毎年、数千人単位でガン死亡者数が減り続けている。
ガン患者の8割を殺す三大療法が減っているのだから、あたりまえの話だ。
このアメリカから日本は遅れること18年……!
ようやく虐殺の荒野に、希望の曙光がさしはじめた。
●抗ガン剤を外し、代替療法を保険に!
ガン患者を殺すだけの抗ガン剤は、そもそも薬事法第一四条(効能に比べ危険が著しい化学物質は医薬品に認可しない)に真っ向から違反する違法商品なのだ。
厚労省保険局の麦谷眞理医療課長ですら
「抗ガン剤はいくら使っても、使っても効かない。
こんなものを保険適用していいんですか?」
と公開シンポジウムで真情吐露している。
厚労省の担当課長ですら「抗ガン剤は効かない。 保険から外すべき」と主張している。
「使っても効かない」「猛毒で患者を殺す」……なら、それは単なる患者の“毒殺”行為でしかない。
よってガン患者の8割を殺す殺人抗ガン剤を保険から外し、かわりにガン患者を活かす食事療法や温泉療法、森林療法、整体療法、気功療法などの代替療法を保険適用とすべきだ。
むろん悪魔的なガン・マフィアは死に物狂いで抵抗するだろう。
われら患者のがわは、それに対して徹底して闘うべきだ。
毎年25万人も虐殺されるガン患者ジェノサイドに反旗の蜂起を起こすときだ。
その第一歩が代替療法の保険適用なのだ。
●世界の抗ガン剤市場は退潮へ向かう
アメリカ政府OTAリポートが抗ガン剤等の無効性を公的に認めたのは、ガン患者の遺族による裁判を恐れたからだろう。
このままでは製薬メーカーだけでなく、抗ガン剤を認可した国家も賠償請求訴訟を起こされる。
その危惧から抗ガン剤の“有効性”を完全否定した。
カナダや欧州もそうだ。
肺ガン治療でカナダの場合、
もっとも多い選択肢がなんと無治療22%。
抗ガン剤と手術併用はたったの3%だ。
日本では100%猛毒抗ガン剤を盛られ、斬られる。 ガン治療後進国ニッポンに比べ欧米先進国は抗ガン剤消費も激減している。
もはや、抗ガン剤は製薬メジャーの稼ぎ頭ではない。
世界の抗ガン剤市場は退縮しつつある。 2007年1月、世界医学界にショッキングなニュースが飛び込んだ。
世界最大の医薬品メーカー、ファイザー社が1万人ものリストラを発表したのだ。
同社の経営不振は、世界の抗ガン剤市場の退潮と無縁ではない。
今後、たんなる猛毒物を、抗ガン剤にでっちあげて荒稼ぎすることは難しい。
“かれら”も潮時をうかがっている。
日本でも「抗ガン剤で殺される」現実が告発された。
このまま毒薬投与の“虐殺”を強行すれば、薬害エイズ事件の数百、数千倍の薬害訴訟に発展しかねない。
そうなれば、世界巨大製薬メジャーといえども致命傷となりかねない。
ここは、素知らぬふりで静かに退場していくのが得策……。
●メジャーの新標的「こころ」と「メタボ」
しかし、抗ガン剤に替わる利権の“草刈り場”を確保しなければ−−。
そこで、製薬メジャーは新たな標的をとらえた。
それが精神病と肥満病だ。
わかりやすくいえば「こころ」と「メタボ」。
たとえば、先進諸国では精神病薬の売り上げが右肩上がりで急上昇している。
抗ガン剤売り上げの退潮とは対照的だ。
“かれら”はガンから「こころ」に金儲けのターゲットをシフトしたのだ。
抗うつ剤、精神安定剤、抗不安剤、睡眠薬、抗精神病薬……などなど、その売上増は恐ろしいほど。
これらは、みな覚せい剤の仲間だ。
恐ろしい依存性がある。
いわゆるドラッグ中毒をひきおこす。
向精神薬「リタリン」の蔓延など、その典型。
「リタリン」売上急増とともに中毒患者も爆発的に増えている。
うつ病、不眠症などに処方されたものが、完全な“麻薬”中毒患者を作り出しているのだ。
2008年3月10日、「リタリン」中毒患者が薬局に押し入り「リタリン」を奪うという事件も起きている。
「警視庁原宿署は10日、薬局に押し入り向精神薬『リタリン』を奪ったとして強盗などの現行犯で横浜市旭区、無職の男29歳を逮捕。
同容疑者は『うつ病を患い、10年前からリタリンを服用していたが、昨年から処方箋が出なくなり強盗に入った』と供述している」
(『東京新聞』2008/3/11)
店員の女性に「『リタリン』を出せ」と包丁を突き付けて27錠を奪った。
まかりまちがえれば殺傷事件となるところだ。
同日、やはり「リタリン」大量服用して義父を殺害し自宅に放火した男(43歳)に、東京高裁は無罪の判決を下している。
「薬による妄想に支配されており責任能力は問えない」というのが判決理由。
「こころ」の病を狙った製薬メジャーの陰謀は、すでに残酷無残な悲劇を続発させている。
●メタボ健診“徴兵検査”か“赤紙”か
“かれら”がターゲットとした肥満病=メタボリック・シンドロームはどうか?
その手口は呆れるほど巧妙だ。
まず日本では2008年4月よりメタボ健診なる制度がスタートした。
これが“メタボの陰謀”なのだ。
一見、政府の親切な(?)健康指導にみえる。
ところが、そのホンネはメタボ改善に名を借りた製薬メジャーによる市場開拓。
まず40歳から74歳まですべての国民に“メタボ健診”への「お呼び出し」ハガキが舞い込む。
その対象者はなんと5700万人。
国民二人に一人に“強制的”なメタボ健診への出頭命令が届くのだ。
まさに平成の“徴兵検査”か“赤紙”のようなもの。
男性85cm、女性90cm以上の腹囲で、さらに高血圧、高脂血、高血糖の二つが該当すれば、晴れてメタボの診断が下される。
すると「健康指導」「受診勧奨」などが強制される。
そして、なんと専門家の予測では約3060万人が「受診勧奨」つまり病院送りとされてしまう。 (拙著『メタボの暴走』花伝社 参照)
●薬漬けで恐怖の副作用ガンになる
そこで、待ちかまえているのが降圧剤、コレステロール降下剤、血糖降下剤などの薬漬けだ。
メタボ狩りのホンネは製薬メジャーによる市場開拓だった!
そのためたとえば高血圧症をそれまでの最高180からメタボ健診では130にまで引き下げた。
健康な人でも高血圧にでっちあげ、降圧剤を飲ませる策略だ。
脂血値、血糖値も同様。
恐ろしいのは、これら薬剤には40〜60余りの副作用があること。
もっとも重大副作用は、発ガン性であろう。
降圧剤で無理に血圧を下げると末梢血管に血液が届かなくなり細胞壊死から発ガンする。
コレステロール低下薬は脂肪分が、血糖降下剤は糖分が毛細血管を詰まらせ、同様に発ガンする。
メタボ対策の降圧剤、抗脂血剤、血糖降下剤……の最終副作用が発ガンでは「なんのための健康対策か?」
あなたは呆れるだろう。
抗ガン剤の教訓を思い起こして欲しい。
“かれら”は人類を健康にすることなど、ツメの先もかんがえていないのだ。
狙いは売り上げ増のみ。
世界の医薬品売上一位はコレステロール降下剤リピト−ル。
たった一商品で、なんと1兆5000億円……!!
昔からいう薬九層倍どころではない。
薬九兆倍……悪魔の饗宴はとどまらない。
われわれ人類は“かれら”魔の手による“薬殺”という大虐殺の連鎖を許してはならない。
2008年4月 著者 船瀬俊介
・・・<抜粋終了>・・・
(2009年8月4日)
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