独立委委員長に奥島氏推薦　相撲協会理事会で正式決定

　日本相撲協会で賭博問題を調べる特別調査委員会は９日、東京・両国国技館で会議を開き、相撲協会全般の改革を目的に設置する外部機関「ガバナンス（統治）の整備に関する独立委員会」（以下独立委）の委員候補１１人を選んだ。委員長には特別調査委員でもある奥島孝康・日本高野連会長を推薦する。

　特別調査委は、委員候補の氏名を公表しなかった。関係者によると奥島氏のほか、外食や介護などの事業を展開するワタミグループの渡辺美樹会長や東大相撲部の部長を務める新田一郎・東大教授らが入った。独立委は１０日に名古屋市内で開かれる相撲協会臨時理事会で承認されて発足し、メンバーも発表される。

　１１人は相撲協会員以外の有識者で構成し、村山弘義理事長代行ら３人の外部役員も入らない。村山理事長代行はこの日の特別調査委を欠席した。

　独立委は反社会的勢力の排除や親方の研さん制度などを検討する機関で、文部科学省から早期設置を求められた。発足後は、早ければ名古屋場所中に特別調査委との第１回会議を行う。特別調査委は権限を移譲して解散する。