最終更新: 2010/07/10 02:20

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陸上自衛隊がポスト冷戦仕様の新型国産戦車「10(ひとまる)式」を公開しました。

冷戦終結から20年。陸上自衛隊が、ポスト冷戦仕様の新型国産戦車「10(ひとまる)式」を公開しました。
日本を取り巻く脅威や、仮想敵の評価も変わる中、10式は、日本の安全を守れるのか徹底解剖です。

陸上自衛隊の新型国産戦車「10式戦車」が9日、報道陣に公開された。
重量44トン、幅3メートルを超え、高さは2メートル以上、砲身も含めた全長は10メートル近いこの戦車は、8年前から試作が始まり、今回、陸上自衛隊に配備されることとなった。
10式について、軍事評論家・宇垣大成氏は「車体と砲塔は着脱式の着せ替え式の砲塔を装着しているために、大変角ばっています」と話した。
搭載する武装は、メーンの120mm砲をはじめ、12.7mmの重機関銃ともう1丁の機関銃。
これは、これまで配備が進められてきた1世代前の「90(きゅうまる)式戦車」と変わらない。
しかし、宇垣氏は「前の90式戦車と比べますと、異なるコンセプトで開発されており、戦車戦以外の戦闘を考慮してつくられている」と話した。
戦車を倒すのは戦車。
日本の自衛隊も、これまでは戦車と戦うための戦車を開発してきた。
現在、主力となっているこの90式戦車は、東西冷戦という世界政治情勢の下で設計が進み、当時の仮想敵国だったソ連の戦車と撃ち合うことをコンセプトに、強化・大型化された戦車だった。
宇垣氏は「その後、ソ連はなくなり、国家間の戦争で、戦車同士が撃ち合う想定は少なくなりましたが、新たに浮上してきたのが、より小規模な対ゲリラ戦などへの対応です」と話した。
現代の戦車は、戦車そのものより、攻撃してくる生身の兵士と、その小型対戦車兵器に照準を移していて、10式戦車でも、こうした流れに対応しているという。
宇垣氏は、「砲塔の前半部、左右に窓ガラスのような、小さなガラス窓のようなものが見えるのは、レーザー検知器です」と説明した。
さらに90式より6トンも軽量化されたため、国内で通れる橋や道路が増えるなど、小回りが利く仕様となっている。
だが、まだ足りない装備もあるという。
6月に公開されたドイツの最新型戦車「レオパルド2A7プラス」の砲塔には、重機関銃を使った対人戦闘装備「リモートウエポンステーション」が搭載されている。
これは乗員が身をさらさず、車内から戦車を狙う兵士らを射撃できるシステム。
しかし、これはまだ10式にはない。
今回の新型10式戦車は、今後も改良を重ね、最終的には、数百両が配備されるとみられている。

(07/10 02:04)


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