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「胴元は組員」仲介役元力士が供述

 大相撲の野球賭博事件で、賭博の仲介役とされる阿武松部屋の元力士(34)らが管理する銀行口座に、野球賭博の収益や「勝ち金」の払い戻しとみられる多額の出入金があったことが8日、関係者への取材で分かった。元力士は、警視庁の任意の事情聴取に「名古屋市の指定暴力団山口組系の組員が胴元だった」と供述。警視庁は信ぴょう性について慎重に調べている。

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 調べに対し、元力士は現役時代、名古屋市内の飲食店で組員に声を掛けられて知り合い、野球賭博にかかわるようになったとみられる。元力士は「組員は約1年前に死亡した」と説明しているという。

 警視庁は、元力士らが賭博の仕切りを担う胴元側の人物だったと位置付け、賭博開帳図利容疑で8日も、八角部屋(東京都墨田区)や北の湖部屋(江東区)など数カ所を家宅捜索。関与した一部の力士らが携帯電話のメールを削除していたことも分かり、警視庁はこれらの携帯電話を押収し、通信記録の解析を急ぐ。

 関係者によると、一連の野球賭博で仲介役だったのは、元力士のほか、横綱白鵬らを担当する男性トレーナー(42)と、阿武松部屋の幕下力士で元大関琴光喜への恐喝容疑で逮捕された古市満朝容疑者(38)の弟の3人。阿武松部屋の床山(29)は、元力士の下で元琴光喜や元大嶽親方(元関脇貴闘力)らとの「連絡役」を務め、勝ち金を手渡すなどの役割を担っていた。

 賭博の精算は原則として週に1回行われ、力士らは1口数万円から数十万円の賭け金を元力士らが管理する口座に振り込んでいた。予想が的中した場合、勝ち金を口座振り込みや現金で、元力士らから受け取っていたという。

 警視庁は7日、阿武松部屋や時津風部屋など野球賭博に関与した力士らが所属していた相撲部屋などの一斉捜索を始めた。






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