参院選2010
昨年の政権交代後、初の大型国政選挙。菅首相が有権者の審判を初めて仰ぐ
【政治】厚生・国民年金の市場運用 昨年度、9兆円超黒字2010年6月30日 夕刊 二〇〇九年度の厚生年金と国民年金の積立金の市場運用が九兆円超の黒字となったことが三十日、分かった。単年度の運用実績が黒字に転じたのは三年ぶりで、本格的に市場運用を始めた〇一年度以降、過去最高の黒字額。 〇八年度はリーマン・ショック後の世界的な株安と円高による為替差損が影響し、過去最悪の九兆六千六百七十億円の赤字だった。〇九年度は市場が緩やかに持ち直したことから、〇八年度の損失をほぼ取り戻した結果となった。 「年金積立金管理運用独立行政法人」が近く発表する。 積立金は長期で運用されており、単年度の黒字により年金受給額が変わるわけではないが、年金財政にとってはプラスの要因となる。 厚生労働省によると、積立金の運用資産額(時価)は昨年末で約百二十二兆五千億円。構成比は、国内株式11%、国内債券69%、外国株式10%、外国債券8%−など。 積立金運用をめぐっては、原口一博総務相が〇八年度の巨額赤字を受け、新興国への投資など積極運用を求めているが、長妻昭厚労相は「国民から『投資をしてほしい』として預かっているお金ではない」として安全運用を主張。総務、厚労両省は検討会を設置して積立金運用の在り方を検証しており、巨額赤字から回復したことで議論にも影響を与えそうだ。
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