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時評コラム

田原総一朗の政財界「ここだけの話」

参院選で期待度がまったくない民主党

小沢氏の執行部批判で、「分裂選挙だ」と言い立てるメディア

 その一人区を小沢さんが回り、盛んにこう言っている。「消費税増税反対。マニフェストを守れ」。昨年の衆院選マニフェストで掲げた子ども手当や高速道路の無料化、農家の戸別所得補償をしっかりとやれということである。しかし、マニフェストを守れとは、つまりはバラマキである。

 消費税を上げるな、バラマキをしろという小沢さんの言葉は、一人区ではとてもよく効く。小沢さんの選挙は一人区向けなのである。

 小沢さんが民主党の執行部を批判するようなことを言うと、メディアはまた「分裂選挙だ」と言い立てる。

 自民党でいろいろな人が様々なことを言っても、それは分裂選挙だとは言われない。いろいろな考えが出てくるのは当たり前なのである。

 ところが民主党では、小沢さんが何か言うと「分裂選挙だ」と言われる。メディアは民主党の分裂を期待しているのである。あるいは、「消費税問題で菅首相の発言がぶれる」と書き立て、ぶれることを期待しているのだ。

 マスコミというものは、必ず勝つ側を味方するものだ。強いと見ると、ほめる。逆に、弱いと見ると一斉に叩く。今は菅さんが弱いと見て、一斉に叩いているのである。

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