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時評コラム

田原総一朗の政財界「ここだけの話」

参院選で期待度がまったくない民主党

 「もし、討論の相手が皆、菅さんにそっぽを向き、質問をしなければ9分の1しか菅さんには発言の時間がない。しかし、全員が菅さんに質問してくれるなら、ありがたいことではないか。質問にちゃんと答えれば、ほとんどの時間を菅さんが独占できる。絶好の機会ではないか」

 すると、「そう言われれば、そうですね」という返事。どうもすぐに弱気になってしまうのである。

50議席以上をとれば大した問題は起きない

 さて7月11日の参院選だが、どうであろうか。50議席以上をとれば、民主党にとって大した問題は起きないだろう。ところが民主党は、「56議席をとって連立で過半数を占めなければ、法案が通らないのではないか?」と本気で心配している。

 心配することはない。連立を組む相手はある。民主党が選挙後に声をかけてくれるのを待ち焦がれている政党はあるのだ。閣外協力する党だってあるだろう。

 とにもかくにも、マスコミに叩かれるたびに、民主党が弱気になっていくのが、とても気になるのである。

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田原総一朗(たはら・そういちろう)
1934年滋賀県生まれ。早大文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経て、フリーランスのジャーナリストとして独立。1987年から「朝まで生テレビ!」、1989年からスタートした「サンデープロジェクト」のキャスターを務める。新しいスタイルのテレビ・ジャーナリズムを作りあげたとして、1998年、ギャラクシー35周年記念賞(城戸賞)を受賞。また、オピニオン誌「オフレコ!」を責任編集。2002年4月に母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生たちの指導にあたっている。最新刊に『田原の眼力 嘘ではない真実の取材ノート』(扶桑社新書)、『オフレコ!スペシャル 2020年、10年後の日本』(アスコム)、『田原式 つい本音を言わせてしまう技術』(幻冬舎)がある。
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