金融庁は30日、金融円滑化法に基づく返済条件の緩和について、金融機関の対応状況を発表した。要望の9割以上に応じていた。
銀行や信用金庫など全国の1556金融機関を対象に、同法が始まった昨年12月〜今年3月、中小企業と住宅ローンを借りた人から返済条件を緩めてほしいと申し込まれた場合の対応を調べた。
中小企業から48万1367件(貸出額12兆9882億円)の申し込みがあり、76.5%(同10兆2286億円)を認めていた。断ったのは1.3%。審査途中と借り手が取り下げたのが計10万6876件あり、これを除いた実質的な実行率は98.3%だった。
住宅ローンは5万6679件(同8457億円)の申し込みがあり、認めたのは49.7%(同4236億円)、断ったのは3.1%だった。審査途中は36.2%。取り下げなどを除いた実質的な実行率は94.1%だった。