「御真影」など焼却命令 旧海軍、戦争責任を意識か1945年に日本が敗戦受け入れを決定した後、旧海軍が天皇の「御真影(写真)」などを含む重要文書類の焼却を命じた通達内容が4日までに、連合国側が当時、日本の暗号を解読して作成された英公文書で判明した。戦犯訴追に言及したポツダム宣言を念頭に、昭和天皇の責任回避を敗戦決定直後から意識していた可能性をうかがわせる希少な史料という。 関東学院大の林博史教授(現代史)が英国立公文書館で見つけた。 研究者によると、当時の日本軍が出した文書類の焼却命令は現在、旧陸軍関係の原文が防衛省防衛研究所にわずかに残っているほか、米国立公文書館で旧陸軍による命令の要約史料として若干見つかっている。旧海軍関係の個別命令が原文に近い形でまとまって確認されたのは、今回が初めてとみられる。 発見されたのは、45年8月16日から22日までの間に、東南アジアや中国などで連合国側に傍受された通達で、計35の関連文書のうち天皇関係は4文書。(ロンドン共同) 【共同通信】
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