選挙の票集めのための「二枚舌」使い
辻宏康のウソつきは「減税公約」だけではありません。
「槇尾川ダム」の対応でも平気でウソをついています。
先日鳩山首相が辞任に追い込まれました。一番の原因は沖縄の普天間基地問題でしょう。「最低でも県外移設」・・・言葉は重いです。
移転先候補のキャンプシュワブのある名護市の稲嶺市長は「私は基地移設反対で当選したのだから、普天間の代替地が辺野古に決まったら辞職する」とまで言い切りました。首長の公約はそれほど重いものです。
鳩山さんは悪い人ではないのでしょう。「できればそうしてあげたい」ということを言ったんだろうと思います。しかし、現実にどれほど困難なことなのか、勉強不足だったとしか言いようがなく、沖縄の人に向けて安易に口にしてしまった責任はやはり重いと言わざるをえません。
問題は、辻宏康です。選挙に向けて、槇尾川ダム反対派の人たちが各候補者にダムについての意見を求めました。このとき、こう述べています。
「槙尾川ダムについて見直しも含めて検討する。
理由:大雨で被害を受けた大畑地区、坪井町から強いダム建設の要望から取り組まれている事業ではありますが、自然環境に対する負荷の大きいダム事業以外に地域の防災防止効果が期待できる方法があれば再検討していきます。」
事情をあまり知らない反対派住民は辻宏康に入れたようです。元府議S氏との関係をあまり知らなかったのでしょう。「S氏の担ぎ上げた候補」と聞いて「票を返せ」と言う人もいました。槇尾川ダムを一手に推進してきたのは他ならぬS氏というのは有名な話ですから。土地買収でも「黒い噂」がいっぱいありました。
S氏がバックについているのに「ダム見直し」なんて普通なら言えるはずがありません。また、どう考えてもS氏にこの回答がバレないはずがないでしょう。同じ地域の推進派の人から聞こえてこないはずはないからです。そう考えるとS氏やダム推進派の人たちの「了解」をとってこんな回答をしたとしか考えられません。
意図的にやっているわけですから、鳩山氏より「悪質」です。
和泉市にはもうひとつ、自然環境に関わる問題として、信太山の湿地帯にスポーツ施設を作る計画があり、こちらでも反対運動が起こっています。
「信太の森FANクラブ」という団体があります。その団体に対しても「スポーツ施設見直し可能」と答えました。ですから、この団体ぐるみで「辻氏に投票しよう」と呼びかけています。実際、就任早々、その団体の要望にこたえて、湿地帯の視察に出かけています。
ここの土地は逮捕された稲田前々市長のときに「スポーツ施設建設」を条件に取得したものです。反対運動が起こっていますから、建設が延び延びになっており、金利がどんどん膨らんでいます。見直しなんて不可能です。
しかも、用地買収のときに辻宏康は市会議員として「賛成」の立場でした。
その事情を知らない「信太の森FANクラブ」の人をだました、というわけです。
槇尾川ダムといい、信太山のスポーツ施設といい、どちらでも、推進派・反対派の両方に都合のいいことを言って、票を集めたわけです。
「減税」はごまかせるかもしれません。しかし、この「二枚舌」、どうやってごまかすつもりでしょうか。
槇尾川ダムに関しては今年に入って大きな動きがありました。橋下知事が中止の方向に大きく舵を切ったのです。
一度目の地元向けの説明会は欠席(これも無責任)。その後、推進派住民と共に府庁に出向き、橋下知事に建設要望をしています。ちなみにこの日の「市長のブログ」では、「橋下知事も大変悩んでおられる様子です」・・・まるで他人事・・・ここでも「ウソ」です。
2月に一回目からそれほど間をおかず、また橋下知事が和泉市入りし、地元で説明会を行ないました。このときの新聞記事にはこう書かれていました。
「『河川改修の方が環境に優しいというが、そうでもない。住民の意見を十分に反映させなければならない』と述べ、拍手を受けた。」・・・拍手したのはもちろん「ダム推進派住民」であることは言うまでもありません。
ダム反対の人からは「あんな回答をしておきながら当選したら豹変して、今までどおりやっていくと言われた。全く信用できない市長」と酷評するのを聞きました。
ひどいですね。鳩山氏が辞任に追い込まれたのに、それ以上の「大ウソつき」辻宏康が平気で市長をやってるんですから。
信太のスポーツ施設反対の人たち、騙されてはいけませんよ。
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