考えの浅い男

辻宏康のプライベートブログについてであるが、過去の記事をいろいろ見ていくと、どういう思想の持ち主かということがよく見えてくる。

2008年4月12日の「引きこもり」と題した記事ではこう書かれている。

>東京都は若者の0.72％が引きこもりだと発表しました。
>結構多いですね。
>調査対象は、15才から34才の男女だそうです。
>私は政治活動の一環として、いろいろおな家を訪問します。
>そんな中で、確かに家にいる気配がしているのに何度チャイムを鳴らしても出て来てくれない家庭があります。
>物騒な世の中だから、出てこないのかもしれませんが、これも殺伐とした感じがします。
>私なんかは、インターホンがなったら、走って玄関をあけます。
>インターホン越しなんてまどろっこしい感じがして好きではありません。
>人間は生まれてきて、どれだけ多くの人と直に会えるかが、人生のテーマの一つだと思っています。
>何せ私の政治理念は「人と人のつながりを感じられる社会です」から。

「引きこもり」の問題と「安全」の問題、全然別問題のはずだが。「物騒な世の中だからインターホンが鳴って もすぐに出てこない」ことと、「引きこもり」に何の因果関係があるのか分からない。論理の展開がメチャクチャである。

例えば、女性の一人暮らしのマンションで、宅配便の配達を装って強盗や強姦が起こっているような物騒な昨今、インターホンを鳴らしても、念には念を入れて当たり前である。男の立場で軽々しく言える問題ではない。それどころか、かつては鍵を開けっ放しにして近所に出かけても心配する必要はなかったが、今は和泉のような片田舎でさえ、そんな悠長なことはやっていられない時代である。まったく社会的弱者の立場の立つという視点がない。それぞれの人にはそれぞれの事情があるということすら分からないのだろうか。インターホンを鳴らしてもなかなか出てこない人には過去にイヤな、あるいは恐ろしい経験をした人がいるかもわからないというのに。そして、そんなことを「引きこもり」というのではない。

同じく、2008年4月1日、「平常心」と題された記事。おりしも原油価格暴騰が世間をにぎわしていた頃の記事である。

>ガソリンの値下げが新聞紙上を賑わしていますが、そんなに騒ぎ立てる事はないように思いますが・・。
>25円の値下げガソリンを100リッター入れたところで、2500円の得です。
>これくらいの節約、その気になれば、いくらでもできるはずでは・・・。

この日は、記憶に新しいと思うがガソリン税の暫定税率撤廃がいったん撤廃された日である。一ヵ月後には復活したのであるが。

そのあたりを差し引いて考えて、また、あの原油価格暴騰が「エコ」意識の向上に結びついたことは否定しない。「エコドライブ」が推奨されたりしたのも事実である。

しかし「これくらいの節約、その気になれば、いくらでもできるはずでは・・・。」は暴論だろう。唐国というところに住んでいて、それこそ「その気になれば」和泉府中でも和泉中央でも歩いて行けるところに住んでいるのである。

「和泉市全軒を歩いたので、和泉市に一番詳しい『歩く目安箱』」と言っている人間がこの発言である。父鬼や南面利などの交通の不便な場所に住んでみろと言いたい。「家族の人数＝自動車の台数」なんて家は珍しくない。しかも、決して贅沢でそんなことをしているわけではない。バスの本数がどれほど少ないか、また運賃がどれほど高いか、買い物一つするのにも車で遠くまで出て行かないとやっていけない地域が和泉市にも存在するのである。そんなことも分かっていない人間が市長か！

またあの頃の原油価格暴騰は異常であった。ハウス栽培が出来ない農家、漁に出れば出るほど赤字が増えて一斉休業まで行なって抗議した漁師たち、燃料費高騰に苦しんでいた運輸業者たち、休業や廃業を余儀なくされたお風呂屋さんたち、節約のために自転車通勤が増えて商売上がったりとぼやいていたガソリンスタンド・・・枚挙にいとまがない。そしてそのコストは様々な商品の物価に上乗せされて国民生活に大打撃を与えていたはずだ。

北海道では暖房に使う灯油が値上がりして冬が過ごせないということもあった。

辻宏康にとって、「節約」とは朝の駅立ちに行くための移動手段を車から自転車か歩きに変える、その程度のものでしかないのだろう。ニュースも見ていなかったに違いない。

そういえば、辻宏康にはもっと別な悪どい「節約方法」がありましたっけ・・・その話はまた追々 (￣ー￣)ﾆﾔﾘ