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最終更新:2010年7月6日(火) 18時52分

飼育施設からサル脱走、翌日に「帰宅」

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 愛知県犬山市にある飼育施設から、サル15匹が脱走していたことが分かりました。しかし翌日、逃げたサル全てが施設に戻ってきました。一体、何があったのでしょうか。

 脱走騒ぎがあったのは、愛知県犬山市にある京都大学霊長類研究所。4日、サルの世話をしに来た職員が数が少ないことに気づき調べたところ、壁を乗り越えフェンスの外側にいたサルを発見。その数なんと15匹。

 逃げ出したサルは、今は切られている木の反動を利用するという頭を使った行動で、この壁を乗り越えたということです。

 脱走防止用の壁は高さ5メートルで、最上部には高圧電線もありましたが、サルたちは近くの木を利用し、壁を乗り越えたといいます。

 「推測を超えたジャンプ力だったと思う」(京都大学霊長類研究所 平井啓久副所長)

 施設ではすぐさま捕獲作戦を展開。ピーナツでおびき寄せ、5匹捕まえましたが、残る10匹は逃走。しかし、その翌日・・・

 「家族の絆が強い生物ですので、母群が残っていると自分の親、兄弟がいますからそこに会いに来るというのが習性。それで戻ってきた」(京都大学霊長類研究所 平井啓久副所長)

 サルは群れで行動する動物。そのためか、逃げていた10匹のサルすべてが今度は外からフェンスをよじ登り、自ら施設に戻ってきたといいます。群れから離れることができず、民家などにも近づかなかったため、農作物や人への被害はありませんでした。

 施設ではサルの脱走に利用されないよう、フェンスに近い木を伐採しましたが、一度は脱走したサルたち。余程、施設の方が居心地がよかったようです。(06日15:53)

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