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最終更新:2010年7月6日(火) 7時23分

裁判員裁判で全面無罪、検察側が初控訴

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 覚せい剤取締法違反などの罪に問われた被告に裁判員裁判としては初の全面無罪の判決が出た裁判について、千葉地検は5日、判決を不服として控訴しました。裁判員裁判で検察側が控訴したのは初めてです。

 この裁判は、相模原市の会社役員、安西喜久夫被告(59)がマレーシアからチョコーレート缶に入った覚せい剤を輸入したとして、覚せい剤取締法違反などの罪に問われたものです。

 先月22日の判決で千葉地裁は、裁判員裁判としては初めての全面無罪判決を言い渡しましたが、千葉地検は5日、この判決を不服として控訴しました。

 千葉地検は、控訴理由について「無罪判決の事実認定に認められない点があった」などとしています。裁判員裁判で検察側が控訴するのは初めてです。

 控訴を受けて被告側の弁護人は、「控訴は一般市民の健全な常識が反映された判断を否定するもので、検察庁による暴挙というほかありません」などとコメントしています。

 東京高裁で行われる控訴審はプロの裁判官だけで審理され、裁判員らが出した判決を、どのように判断するか注目されます。(05日18:54)

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