家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」問題で、宮崎県は6日夜、特例措置で同県西都市の山中に避難させ、経過観察してきた主力種牛5頭に関し、遺伝子検査に続き、ウイルス感染の痕跡を調べる血液の抗体検査も陰性だったと発表した。東国原英夫知事は7日、県議会で「5頭すべてについて感染していないということが確認された」と表明した。
5月12日、種牛55頭を飼う県家畜改良事業団(高鍋町)から約2キロの農場で感染疑いの牛が見つかり、県は事業団の主力6頭を翌13日に移動制限区域外に避難させた。このうち最優秀牛の忠富士は同21日に感染疑いが分かり、殺処分した。
同じ牛舎にいた5頭について、ウイルスの潜伏期間(7-10日程度)を踏まえ特例で2週間、経過観察。連日の遺伝子検査で陰性と確認され、観察最終日の今月4日に採取した血液による抗体検査も陰性だった。
=2010/06/08付 西日本新聞朝刊=