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父殺され6年監禁された女性、犯罪給付金支給へ

7月8日21時3分配信 読売新聞

 北九州市の監禁・連続殺人事件で父親を殺害された後、自らも約6年間監禁された女性(26)が、申請期限の経過を理由に犯罪被害者給付金を受けられなかったのは不当として、福岡県に不支給裁定の取り消しを求めた訴訟の判決が8日、福岡地裁であった。

 高野裕裁判長は「女性には期限内に申請できなかった特別な事情があった。申請期限を当てはめるのは、被害者を救う制度の趣旨や正義の観念に著しく反する」と指摘し、県公安委員会の不支給裁定を取り消した。

 判決によると、原告の女性は、1995年から父親と一緒に松永太被告(49)らと同居。父親は96年2月に死亡し、女性は2002年3月、同居していた同市小倉北区のマンションから逃げ出し、事件が発覚した。

 松永被告らの刑事裁判で、05年9月の1審・福岡地裁小倉支部判決は、父親が殺害され、女性も監禁されていたことを認定。この判決をもとに、女性は弁護士を通じて06年2月に給付金を申請した。

 しかし、犯罪被害者等給付金支給法では申請期限が「犯罪被害の発生から7年、犯罪による死亡を知った時から2年」と定められており、申請時点で父親の殺害から10年が過ぎているという理由で、県公安委は07年3月、不支給と裁定した。

 高野裁判長は、7年の期限について、松永被告が犯行を否認していたため、1審判決が出るまでは、女性側に父親が殺害されたことを証明する方法がなかったと指摘。2年の期限についても父親が死亡した96年2月ではなく、法的に殺害が認定された05年の1審判決時と判断し、「申請期限を過ぎておらず、県公安委の処分は違法」と結論付けた。

 ◆北九州市の監禁・連続殺人事件=松永太(49)、緒方純子(48)両被告は、1996年2月〜98年6月に女性の父親(死亡時34歳)や緒方被告の親族ら7人を殺害したり、死亡させたりしたとして殺人罪などに問われている。2007年9月の2審・福岡高裁判決は、松永被告を死刑、緒方被告を無期懲役とした。松永被告は上告し、緒方被告については検察側が上告している。

最終更新:7月8日21時3分

読売新聞

 

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