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踏ん張れ農家 全国から支援次々と

(2010年5月14日付)

 県内で口蹄疫の感染・感染疑いが拡大する中、県民の支援の輪が広がりを見せている。県のふるさと納税制度を利用した義援金が全国から相次ぎ、県内各地で募金もスタート。疲弊する農家や作業員を支えたいと、物資を届ける企業も出ている。

■ふるさと納税

 県のふるさと納税制度「ふるさと宮崎応援寄付金」への申し込みが急増している。「口蹄疫支援」の名目で、13日午後5時現在、延べ1635件。県財政課によると、金額は集計中という。

 寄付金は1口5千円から受け付けるが、1万〜2万円が多い。県庁ホームページなどで申込用紙を手に入れた後、クレジットカードを使って納付したり、口座振り込みをしたりする方法がある。申込書には「宮崎のためになれば」「わずかですが役立ててください」などと書き込みもあるという。寄付金の問い合わせは、個人の場合は県財政課TEL0985(26)7104、法人の場合は県総合政策課TEL0985(26)7115。ただし、寄付金は農家個人へ届くのではなく、県の口蹄疫関連施策に活用される。

 また、県と県共同募金会(佐藤勇夫会長)は14日から、義援金の募金箱を県庁本館1階県民室、各市町村や同募金会市町村支会の窓口に設置する。7月30日まで。

■さくら募金

 宮崎市に活動の拠点を置く女子プロゴルファー横峯さくら選手の呼び掛けで、宮崎市内7カ所のゴルフコースと練習場1カ所に募金箱が設置された。

 横峯選手はすでに獲得賞金1200万円を川南町に寄付する意向も示しており、13日付のブログでは「被害にあった方たちに笑顔が戻れる日まで、寄付や募金を呼び掛けていきたいと思います」と訴えている。

 募金箱が設置されているのは次の施設。
 宮崎サンシャインカントリークラブ、宮崎国際ゴルフクラブ、愛和宮崎リゾートゴルフクラブ(宮崎市佐土原町)UMKカントリークラブ(同市新名爪)宮崎カントリークラブ(同市田吉)青島ゴルフクラブ(同市折生迫)宮崎大淀カントリークラブ(同市長嶺)宮崎空港ゴルフセンター(同市赤江)

■食料無料配布

 エーコープみやざき(宮崎市)は13日から、川南町の口蹄疫対策本部に毎日パン100個を支援する取り組みを始めた。31日まで続ける。

 同社によると、パンや総菜を製造・販売するイケダパン(鹿児島県)と連携。同対策本部を通じ、殺処分や車両の消毒にあたる作業員らにパンを無料配布する。

 エーコープみやざきの大生勇二商品部部長は「食料を届けることで現場を支援したい。14日からは2日に1回、えびの市でも配布する」と話している。

【写真】口蹄疫被害にあった畜産農家を支援しようと設置された「さくら募金」=13日午後、宮崎市佐土原町の宮崎サンシャインカントリークラブ