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「現場に絶望感まん延」 東国原知事

(2010年5月14日付)

 本県で口蹄疫が拡大している問題で、東国原知事は13日、民主党の「食の安全研究議連」(会長・筒井信隆衆院農林水産委員長)の口蹄疫に関する研究会に出席し、生産者の生活資金や、牛、豚の殺処分などへの人員確保へ支援を要請した。

 衆院議員会館で開いた研究会には同議連の10人ほどの議員が参加し、知事は「現場に絶望感、疲弊感がまん延している」と現状を報告。市場閉鎖で収入が途絶えた生産者の窮状を訴え、生活や経営再建のための資金確保への配慮を求め、殺処分された家畜への国の補償(評価額の5分の4)に関しても、全額補償や交付の前倒しをあらためて要望した。

 また、獣医師らの増員に感謝した上で「牛や豚の扱いに経験がある人を配置していただきたい」と述べ、消毒剤や防護服、噴霧器などの資材確保も求めた。

 議員たちは「一定区域内での全頭殺処分を求める声もある」「埋却場所の見通しは」などと質問。知事は全頭殺処分に「このまま感染が拡大するようなら一歩踏み込んだ対応も視野に入る」と処分を求める可能性にも触れ、「埋却場所は生産者に確保を求めるのは酷で、県や市町が指導し県有地や町有地を確保している」と答えた。