2010年07月08日(木)
山教組、静かに最終盤 参院選山梨 「保護者の目厳しい」/若手教員 政治と距離 自民サイドと神経戦も
北海道教職員組合(北教組)の政治資金規正法違反事件を受け、教職員の政治活動への風当たりが強くなる中で、参院選山梨選挙区では、民主党の輿石東候補の出身母体である県教職員組合(山教組)の動きが注目されている。これまで組織的な「集票」活動は表面化しなかったが、最終盤を迎え、にわかに活発化の気配を見せる。教育委員に申し入れをするなど、“監視”を続ける宮川典子候補を擁立した自民党サイドとの神経戦も続く。一方、教職員からは「昔と違って保護者の目が厳しい」と、表立って行動しにくいとの声も。政治活動そのものに否定的な若手もいて、組織の弱体化も見え隠れする。 「情勢は決して油断できない。最終盤も歩みを止めずに頑張ろう」。5日、南アルプス市で開かれた山教組中巨摩支部の会合に出席した坂野修一委員長は、危機感を訴えた。山教組は5、6の両日、県内8支部ごとに各小中学校の代表である「分会長」らを集めた会合を開き、「組織の引き締めを図った」(山教組幹部)。 関係者によると、かつては選挙戦の最終盤を迎えた会合で、新たな票の掘り起こしが具体的に“指示”されたこともあったという。劣勢を3日でひっくり返すだけの集票力を誇るため「山教組の三日選挙」という言葉も生まれた。 しかし6年前の参院選後、山教組関係団体の資金集め問題が発覚、山教組幹部らの大量処分に発展した経緯がある。今回は山教組主導で支持者カード(個票)のノルマを課すなどの動きが表面上は見えてこない。 ただ、現場レベルでは「分会長から『可能なら20人分を目安に個票を集めてほしい』と声を掛けられた」「輿石候補の集会への参加を呼び掛けた」など、今回も本格的に活動を始動したとの指摘も出ている。 目立った動きがしにくい背景には、自民党サイドのプレッシャーもあるといわれる。「いまだに(集会へ)動員され、支持者カード集めをやらされる。先生が『政治活動は嫌だ』と言える環境をつくってほしい」。7日、「ヤンキー先生」で知られる自民党の義家弘介参院議員が、県教委に乗り込み、服務規律の確保を促した。 同党県連は、6年前の山教組問題と北教組事件をリンクさせ、公示前には教員の選挙活動に関する専用電話を開設するなど、山教組への圧力を強めてきた。 教職員の中には「昔は組合活動を頑張れば管理職に優先されるのではないか、という雰囲気があった」(中堅教員)と振り返る声がある。ただ、ある小学校長は、保護者の学校に対する目が厳しくなっていることに触れ「告発される可能性もある。選挙の呼び掛けなんてできない」と明かす。 70代の教員OBは、現在の山教組活動の中心がOBであることを強調。「昔に比べ組合の力は弱まっている。若い人は関心がない」と言い切る。「教員が選挙運動をすることは良くない」と話す30代の中学校教員は、「学校で選挙が話題になることはない。みんな動いていないと思う」と話す。
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