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処分急増で人手足りず 県が作業人員を募集

(2010年5月7日付)
 長期化の様相を呈する口蹄疫問題。感染疑いが確認された農場ではウイルス封じ込めのため、すべての家畜が殺処分されるが、5日現在、対象頭数は3万3985頭に上る。県は作業に従事する職員らの疲労が限界に達しつつあるとして、6日、全市町村の対策本部を通じて人員の募集を始めた。

 県口蹄疫防疫対策本部(本部長・東国原知事)によると、農場での牛や豚の殺処分は、各家畜保健衛生所やJA、県外から派遣された獣医師らが対応。作業の際には牛を牛舎につないだり、豚を追い込んだりする補助員も必要で、現在は県やJAの畜産関係職員が作業に当たっている。

 JA宮崎中央会、同経済連などJA4連は1〜5日までの連休期間中、毎日約100人の職員を車両や農場の消毒作業に投入。市町村や自衛隊、県外からの応援を合わせ、連日千人態勢での防疫活動が続く。ただ、事態収束の気配がなく、処分対象の家畜が急増していることもあり、県は防疫作業に当たる人員の募集に踏み切った。

 対象は過去に家畜を扱った経験があり、現在、家畜に関与しておらず、自宅が畜産農家に隣接していない県やJAの職員、県内在住で過去に畜産経験のある離農者など。

 (1)牛や豚を飼育していない(2)作業従事後7日間は、牛・豚に接触しない(3)作業の中心となる川南町に毎日通勤可能―などが条件。一般の申込者には日当を支給する。