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【国際】

中国軍事費は公表の1・5倍 軍幹部、初めて認める

2010年7月8日 10時24分

 中国人民解放軍の幹部が昨年秋にまとめた内部報告書で、中国の10年度の「軍事費」は、公表の「国防費」5321億元(約6兆9千億円)の約1・5倍に上る7880億元(約10兆2千億円)と明記していることが分かった。中国筋が8日、明らかにした。また報告書は「軍事費」が10年後にほぼ倍増、20年後には3倍増となると予測している。

 中国の軍事予算については兵器開発費などが含まれておらず、公表額より多いと国外からたびたび指摘されてきたが、中国軍幹部がこれを認めていることが明らかになったのは初めて。軍内には、「国防費」とは異なる「軍事費」の概念があることが裏付けられた。どちらも世界では米国に次いで2位の規模。軍事費には、国防費に算入されない兵器開発費や一部の兵器購入費が含まれているとみられる。

 同筋によると、この報告書は「軍の後方勤務」に関する内容で、まとめたのは国防大学教官を務める幹部。「軍事費」の規模について「国内総生産(GDP)の約2・5%」としているが、中国の表向きの「国防費」は近年「GDPの1・4%程度」(全国人民代表大会の李肇星スポークスマン)で推移している。(共同)

 

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