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種豚センターで感染疑い 川南

(2010年5月2日付)
 県は1日、川南町の養豚農場で、口蹄疫の新たな感染疑いを確認したと発表した。農場は「JA宮崎経済連川南種豚センター」で、感染・感染疑いは13例目。飼育頭数は今回の口蹄疫感染・感染疑いのある農場で最大の3882頭で、すでに殺処分を開始している。同センターは県内の農家に繁殖用母豚を年間約700頭供給している養豚の中核施設の一つで、農家経営への影響が懸念される。

 県口蹄疫防疫対策本部によると、4月30日に獣医師から症状を示す豚がいるとの連絡を受け、宮崎家畜保健衛生所が立ち入り検査。豚は牛よりも感染のスピードが速いことから、同保健衛生所の獣医師の診断を基に感染疑いと確認、同日から殺処分を始めた。

 その後、2頭から検体を採取し、動物衛生研究所海外病研究施設(東京)で遺伝子検査したところ、1頭で陽性反応を確認した。

 同センターは10例目の県畜畜産試験場川南支場に隣接し、県内の農家にブランド豚「宮崎ハマユウポーク」の母豚を年間700頭供給している。高原町にも同規模の種豚センターがあるものの、県は「母豚供給が半減するので養豚農家の経営に支障が出るのは間違いない」としている。

 13例目までに殺処分の対象となった牛や豚は計8251頭。感染疑いが相次いでいることに、県畜産課は「とにかく(農場での)確認初期の段階で家畜の処分を続けていくしかない」と話している。