名古屋場所では、NHKの生中継取りやめに続き、恒例のセレモニーも消えることになった。協会はこの日、広報部を通じて「名古屋場所を反社会的勢力と決別し、再生に歩み出す場所と考えており、協会外からの表彰を受けるのは適切でないと判断した」との文書を発表した。
大正15年春場所(1月)から贈られている天皇賜杯の辞退は初。内閣総理大臣杯は昭和43年初場所から贈られているが、これも初めての辞退となった。協会によれば、千秋楽恒例の優勝パレードの実施は未定。優勝額の贈呈をしないことも検討しているという。
協会からのものを除いて、金一封は12団体から出ていた。金額は公表されていないが、50万円が相場といわれ、推定600万円が水の泡と消えたことになる。
また、仙谷由人官房長官は会見で、財団法人の協会を税制面で優遇措置のある公益財団法人として認めるには、暴力団関係者との決別が条件になるとの認識を示した。
現在の公益法人は平成25年11月までに審査を受けることになっており、協会は公益財団法人への移行を目指している。仙谷氏は「(暴力団関係者との)関係があれば通用しないことは市民感覚としては当然だ」と強調した。