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名古屋場所 すべての表彰辞退…賜杯もなし

昨年の名古屋場所千秋楽で、武蔵川理事長(右)から賜杯を受け取る白鵬
昨年の名古屋場所千秋楽で、武蔵川理事長(右)から賜杯を受け取る白鵬
Photo By スポニチ

 日本相撲協会は7日、持ち回り理事会を行い、名古屋場所で授与を予定されていた、協会外からの杯や賞状などすべての表彰を辞退することを決めた。

 これに伴い、天皇賜杯の授与も自粛。内閣総理大臣杯や各国からの友好杯などもすべて辞退する。幕内最高優勝者に授与されるのは、協会所持の優勝旗と優勝賞金1000万円だけ。横綱・白鵬は3連覇がかかるが、偉業達成の場合も賜杯を抱くことはできない。千秋楽恒例の優勝パレードの実施も未定という。

 賜杯は、昭和天皇が即位前の1925年(大14)4月29日の誕生日に、日本相撲協会の前身の東京相撲協会に贈った奨励金を元に作られ、26年1月の春場所から幕内優勝力士に授与されてきた。所有権は相撲協会にあり、89年1月に昭和天皇が崩御された際も、宮内庁の許可を得た上で授与されている。しかし、賭博行為に揺れる現状に「他の賞に準じる」(協会関係者)という理由で、史上初めて授与自粛を決めたという。内閣総理大臣杯は68年初場所から贈られているが、これも初めての辞退となった。

 重さ29キロの賜杯には歴代優勝力士の名前が刻まれるが、名古屋場所優勝力士の名前が刻まれるかどうかも今後検討する。愛知県体育館の先発事務所で会見した名古屋場所担当の二所ノ関理事(元関脇・金剛)は「寂しいし、千秋楽に来るお客さんは物足りないと思うが、連帯責任であったり、みそぎという意味。真しに(現状を)受け止めなければいけない」と表情を引き締めた。

 84年にして歴史が途絶えることこそが、今の角界を象徴しているといえる。友綱理事(元関脇・魁輝)は「みんな、そういうふう(表彰辞退)になると思っていたと思う。懸賞金も受け取らない方がいいんじゃないか、という話もあった」と話した。29キロの重みがない重みを、力士たちがどう受け取るか。「再生に歩み出す場所」と協会が位置づける名古屋は、文字通りの分水嶺となる。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年07月08日 ]

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