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豚疑いで封じ込めより厳密に 強い伝染力警戒
(2010年4月29日付)
「豚への感染(疑い)だけは避けてほしかった」。あるJA職員は同支場での感染疑い確認の一報を受け、落胆の表情を見せた。
宮崎大農学部の末吉益雄准教授によると、豚の感染には牛よりも多くのウイルスが必要という。一方で、感染した場合、体内での増殖力が強く牛の100〜1000倍のウイルスを保菌するため、感染が拡大しやすいという特徴も。末吉准教授は「周囲への広がりは距離や豚舎の形状により異なる」とした上で「(前回発生した)10年前より毒性が強いことも考えられ、当時の対応を参考にせず考えるべきだ」と指摘する。
県などによると、感染疑いの豚が確認された同支場では年間約10万頭を出荷する「宮崎ハマユウポーク」の原種豚を開発。今年からJA宮崎経済連に供給を予定していた、繁殖能力に優れる次世代の原種豚も殺処分された。ブランド力向上のため7年間かけて改良してきただけに「残念でならない」と県畜産課担当者は無念さをにじませる。
現行の原種豚が別の農場に残っているためブランド維持に影響はないが、同経済連養豚課は「農家の収入向上に貢献できる原種と期待していただけにショックは大きい」と肩を落とす。
同支場は職員も出入りの際にシャワーで消毒を徹底するなど、普段から入念な防疫体制をとっていた。28日、会見に臨んだ県畜産課幹部も「何でウイルスが入ったのかということをわれわれも知りたい。疫学調査チームの結果を待ちたい」と戸惑いを隠さなかった。
【写真】国内初の豚の口蹄疫感染疑いが確認された県畜産試験場川南支場=川南