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豚にも感染か 県畜試川南支場で5頭に症状

(2010年4月28日付)
 県は27日、県畜産試験場川南支場(川南町)で飼育している豚のうち、5頭が口蹄(こうてい)疫の症状を示していると発表した。検体は検査中だが、感染疑いの確認を待たず、飼育する486頭をすべて殺処分する。豚に感染すれば、牛よりも伝染力が強いとされるため、防疫に一層の警戒が必要となる。

 県によると、同日午前10時ごろ、支場に勤務する獣医師が鼻の水泡や口、足のただれなど症状を示す豚5頭を発見した。検体は同日夜、動物衛生研究所海外病研究施設(東京)に送付。感染疑いの陽性反応は28日にも判明する。

 家畜伝染病予防法では、感染疑いの段階で殺処分の対象となるが、県は「畜産農家を守るため」としていち早く自衛殺の方針を決定。27日夜から作業を始めた。埋却場所は支場敷地内を検討している。

 同支場は県ブランド「宮崎ハマユウポーク」や「みやざき地頭鶏(じとっこ)」の品種改良に取り組んでいる。鶏には感染しないため、消毒を徹底した後、継続して飼育する。職員数は16人。豚舎の出入り前後に入浴するなど、口蹄疫発生前から入念な防疫態勢を敷いていたという。

 地元も豚に症状が見つかったことでショックを隠せない。川南町対策本部長の内野宮正英町長は「豚同士では感染力が強まると聞いている。外に出ていないことを願う」と不安げ。町内の養豚農家は「(支場は)防疫態勢は最も優れているはず。一般農家ではどう侵入を防げばいいか不安は大きい。早急に感染ルートを解明してほしい」と口元を引き締めた。

 農林水産省は29日に疫学調査チーム(6人)を派遣して、感染ルート解明に全力を挙げる。メンバーの一人、宮崎大農学部獣医学科の末吉益雄准教授は「牛の餌になる稲わらは豚の餌にはならない。共通の部分が分かれば、感染経路の解明につながるのでは」と話している。